■ 「インドネシアの本場の味を伝えたい」という思いから
チャベの料理には、インドネシアで小さい頃から味わってきた、母のつくるぬくもりあふれた優しい味を伝えたいという思いが詰まっている。これには、すべての料理のベースとなっている“ブンブ”に秘密がある。ブンブとは、インドネシアの豊富なスパイスを活かしたペースト状の調味料のこと。
スープに用いられるブンブソト、炒め物に使われるブンブバリなど種類は豊富で、それぞれの料理に合ったブンブをつかい分けることで、料理を個性的に変えているという。手間ひまがかかるため、インスタントのブンブが日本でも流行しているが、チャベではオープン当初から「手作りのブンブ」にこだわっている。
素材をすり潰し、色が変わるまで丁寧に炒めてミキサーにかける。そしてハーブを加え、また炒める。毎日つくるもの、一週間に一度まとめてつくるもの、どんなブンブも必ず一から手づくりで仕込まれている。シェフの思いが詰まった自家製のオリジナルブンブは、“インドネシアの母の味”を表現しているのだ。