
参考→絶好調ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』は原作でも星野源=津崎がヒロインだ
悪いヤツが居なくても事件は起こる
「逃げるは恥だが役に立つ」には、悪いヤツが登場しない。裏切りもなければ、別れもない。誰も死なないし、大病にもかからない。不可抗力の交通事故も起こらない。簡単に言うと、“嫌なこと”が起こらない。
悪役や嫌な出来事は、物語の山場を作りやすい。悪をくじけば爽快感が生まれるし、病気や人の死を乗り越えれば感動が生まれる。
この「逃げ恥」にももちろん山場は存在する。みくり(新垣結衣)が実家に帰ってしまったり、津崎(星野源)のプロポーズを断ったり、この話の根幹である契約結婚というのも大きな山場の一つだ。
全ての事件は、登場人物の弱さから起きている。このドラマは人間の弱さが人を傷つけているのだ。
例えば、みくりが実家に帰ってしまったシーン。津崎(星野源)の弱さが、みくりの夜の誘いを断ったことから起きてしまった事件だ。他にも百合(石田ゆり子)の臆病さが風見(大谷亮平)を傷つけている。
