これを受けて、匿名で日記を投稿できるウェブサービス「はてな匿名ダイアリー」では「『奥さん』以外の言葉が見つからない」という投稿がされ、さまざまな意見が寄せられている。
「主人」や「嫁」という言葉に変わる別の案とは?
投稿者は「自分の配偶者に対しては『夫』と『妻』でいいけど、他人の配偶者に対して主従関係がなさそうな言い回しって何なんだろうか? 男性の配偶者に対しては『ご主人さん』『旦那さん』、女性の配偶者に対しては『奥さん』あたりが一般的なんだろう」と、他人の配偶者の適切な呼び方が見当たらないと指摘。
現在放送中のドラマ『カルテット』(TBS系)では「夫さん」という聞きなれない言葉がよく使われており、投稿者も最初は違和感を覚えたようだが徐々に慣れてきたらしい。となると女性の配偶者に対しては「妻さん」となるのだが、やはりこれも「違和感がすごい」と綴る。「誰か良い案教えてください」と投稿を締めくくった。
ネット上では「おっとさんの対になるのはおっかさんだろ!」「配偶者さんかな」「ワイフ一択やろ」「ハニーで」「うちはアモーレ」「海外みたいに名前で呼べばいいだけ」と代案を上げる声や、「配偶者が友人知人なら名前。配偶者の情報が少ない場合、全く気にしなそうな人なら奥様旦那様にしてる」「営業トークでは名前を伺ってからの名前+様呼び」と既に日頃から呼び方に気を付けているという人からの声も上がった。
また呼び方を変える必要のない派もいて、「わたし、奥さんって呼ばれたいな。なんか幸せじゃん」「言葉は記号なんだから、字義にこだわりすぎると沼にはまる」「言葉の歴史を攻撃してもしょうがない」といったように言葉の意味など気にしなくていいという考え方だ。
なんと呼ぶのが好感度が高い?
NTTドコモのアンケートサイト「みんなの声」では、2015年に「『妻』の呼び方で好感が持てるものはどれ?」というトピックが立てられ12,807票を集めた。結果は総合部門では「奥さん」が21%の支持を集めて1位に。次いで「妻」が16%で2位、「かみさん」が14%で3位、「嫁」が13%で4位、「家内」が11%で5位となった。
しかし年代別では結果が変わり、~10代では「嫁」が1位、20代では「妻」、30代と40代では「奥さん」、50代では「家内」、60代~では「かみさん」となっていた。
また、性別で分けると男性からは「嫁」、女性からは「奥さん」がトップの支持を集めていた。
一方で実際に他人に話すときの配偶者の呼び方をどうしているかというと、「リクルートブライダル総研」が2011年に1,200人を対象に行った調査結果では、男性は「嫁・嫁さん」が1位、次いで「名前」「家内」「奥さん」「妻」という順で多かった。女性は「旦那・旦那さん」が1位、次いで「主人」「お父さん・パパ・おとうちゃん」「名前」「夫」という順であった。