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「ド」が小さいカップヌードルのロゴ
萬平のモデルは日清食品創業者の安藤百福、まんぷくラーメンとまんぷくヌードルはそれぞれ現実のチキンラーメン、カップヌードルに相当する。1958年発売のチキンラーメンのデザインは、安藤が友人の画家・竹内仙之助が依頼したものだという。また、1971年9月に発売されたカップヌードルのパッケージデザインは、前年の大阪万博のシンボルマークを手がけたグラフィックデザイナーの大高猛によるものだ。
大高は安藤から直接、商品の説明を受けると、その後もたびたび研究所を訪れては試食し(時には味の改良に意見することもあったらしい)、デザインイメージを固めていったという。安藤には、斬新さ、国際性、飽きの来ないことなど、いくつかの条件をつけられていた。大高は見事にこれに応える。ロゴタイプ、そしてグラフィックの順で案を提示し、いずれもすんなりと採用された。ロゴ制作で念頭に置かれたのは、コカ・コーラに匹敵するようなインパクトがあり、しかもスタンダードになりうるものであった。この目標どおり、カップヌードルのパッケージデザインは発売以来、ロゴもグラフィックも現在まで基本的なデザインは一切変更されていない。