2026年4月28日、シンガポールメディアの聯合早報は、中国当局が人工知能(AI)スタートアップ「Manus」の買収案を禁止した背景について、企業による「ロンダリング型海外移転」への規制強化があることを報じた。
記事は、中国国家発展改革委員会が27日、傘下の外商投資安全審査工作機制弁公室による決定として、米メタ・プラットフォームズ(Meta)を含む外資企業によるManus買収プロジェクトに対し投資禁止を命じ、当事者に取引撤回を求めたと伝えた。
その上で中国中央テレビ(CCTV)による本件の解説内容を紹介。CCTVが国際環境、コア技術、データセキュリティー、資本運用などに関わる外商投資安全審査を発動した典型的事例だと位置付けたとしている。
記事によると、CCTVは報道の中で、業界の著名弁護士の見解として、Manusの動きは中国国内のAI事業資産を国外に移し、最終的にMetaへ売却することを目的としていたと説明。Manusが本社をシンガポールに移転した時点でコア事業はなお中国国内にあったが、その後、関連する主要人員や技術といった重要資産を順次国外に移転させ、国内の同社は非中核事業の運営のみを残す形となったと解説した。
そして、一連の動きは最終的に同社グループの中核事業を中国国内から国外へ一括譲渡することにつながり、越境投資取引のコンプライアンスリスクを誘発したと指摘した。
CCTVはまた、当局が買収を禁止したもう一つの背景として、対外開放の過程における国家安全上のリスクに言及。Manusの初期の研究開発が主に中国で行われ、技術チームも中国人エンジニアであった点に注目し、こうした特徴から人員、技術、データの流動が必然的に中国の利益に関わるため、関連する技術投資活動は法に基づき安全審査を受けるべきだとの見解を示した。
さらに、中国が外商投資安全審査制度を設けた根本目的は対外開放と国家安全の均衡を保つことにあり、形式より実質を重視する実質審査は世界各国で広く採用されている手法だと主張。法に基づく規制は秩序ある対外開放に必要な措置であり、外資による中国への投資奨励と矛盾しないと説明した。(編集・翻訳/川尻)











