2026年5月3日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、中東情勢によるプラスチック価格の高騰が中国の玩具業界を直撃し、大手の倒産や大規模な抗議活動を招いていると報じた。

記事は、ホルムズ海峡の封鎖が世界的な原油価格を大幅に押し上げ、その影響で中国の玩具工場におけるプラスチック原材料のコストが急増していると紹介。

精巧な人形の製造に用いられるABS樹脂の価格が1トン当たり9000元(約21万円)から一時1万3150元(約30万円)まで上昇し、外部環境の激変が製造現場を圧迫していると伝えた。

そして、上海にあるブラインドボックス玩具工場関係者の話として、以前は5~6元(約120~140円)程度だった製品の製造コストが現在は8~9元(約180~210円)へと1.5倍近くまで高騰し、経営が極めて困難な状況に陥っている現状を紹介した。

記事は、人気玩具「ファービー」の生産を手掛け、日本でも知名度が高い香港資本の玩具大手、華盛玩具(ワトソン・トイズ)がコスト増に耐えかね、広西にある主要4工場を突如閉鎖して清算手続きを開始したという情報に言及。約半世紀の歴史を誇る同社が、従業員の今年2~3月分の給与を支払うために尽力したものの、もはや運営継続のための資金が底を突き、地元政府に従業員の処遇計画を提出せざるを得なくなったと報じた。

また、同社の工場閉鎖に伴って1万人近い労働者が一夜にして職を失い、未払い賃金の清算や法的賠償を求めて約5000人規模の従業員が連日街頭に繰り出す大規模な抗議活動に発展したことを詳報。中東情勢に端を発した経済問題が深刻な労働争議や社会不安へと変質しており、抗議デモが激化する中で具体的な解決策や救済措置がいまだに提示されていないという現状を伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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