2026年5月3日、中国メディアの現代快報は、河南省鄭州市のレストランで提供されたサーモンの刺身が実際にはニジマスで、生食基準も満たしていなかったとして、消費者が提訴したと報じた。

記事は、4月7日に鄭州のビュッフェレストラン「徳唯森環球料理」を訪れた女性客が、提供されたサーモンの刺身の食感に違和感を覚え、店側に確認したところ原材料がニジマスであることを認めた経緯を紹介した。

そして、女性がオンライン予約ページにニジマスだという表記がなかったことや店側が提示した検査報告書が不適切だったことを理由に、飲食代金の10倍に当たる3490元(約8万円)の懲罰的賠償支払いを求めて提訴したことを伝えた。

記事は問題の争点について、店側が提示した検査報告書の規格が加熱用製品を対象とした国家規格で、生食品を対象とした国家規格を満たしていなかったと解説。たとえ寄生虫が検出されていなかったとしても、加熱用基準の食材を生食として提供することは国の安全基準に照らして不適切だとする女性客の主張に触れた。

一方で、店側が以前から同じ供給元のニジマスを使用しており、別の時期の報告書では生食基準を満たしていたと反論し、18年の業界団体基準ではニジマスもサーモンに含まれると正当性を主張したことを紹介。女性客は個別ロットごとの安全性が証明されていないことから店側の説明に納得せず、法的手段による解決を選択した実態を紹介した。

サーモンを注文したらニジマスが出てきた、刺身が生食基準を満たさず客が提訴―中国

記事は、現地の鄭州市中原区市場監督管理局がすでにこの件に関する報告を受けており、管轄部署による調査が進められていると紹介した。ただ、女性客は4月22日に現地の裁判所に訴状を提出したものの、正式受理を待っている状況だという。

この件について中国のネットユーザーの反応は店側と当局への批判が主流で、「処罰がなければ業者は何も怖くない」「軽い処罰では騒ぎが収まればまたやる」といった声が目立った。

また、同様の問題が成都や重慶の別の飲食チェーンでも起きているという報告も見られたほか、ニジマスをサーモンの一種と定義した18年の業界団体基準についても「養殖業者が自分で審判をやっているようなもの」「国内でしか通用しない定義だ」と批判する声が寄せられた。(編集・翻訳/川尻)

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