中国・広西チワン族自治区南寧市で、AI(人工知能)の助言通りに授乳した結果、乳児が栄養不足に陥るというトラブルがあった。中国メディアの紅星新聞が27日に報じた。
記事によると、市内に住むある夫婦は、出産後に子どもが黄疸で入院していたことから、健康管理に特に神経を使っていた。生後1カ月を迎えると子どもが頻繁に泣くようになり、育児経験のない2人はインターネットで情報を集め始めた。
その後、AIチャットアプリ「豆包」の助言に従い、毎回の授乳を60ミリリットルに制限。家族から「もっと飲ませるべき」と言われたこともあったが、夫妻はAIが示した基準を信じて1週間この分量を守り続けた。しかし、子どもは以前にも増して激しく泣くようになった。
転機になったのは黄疸の再検査で病院を訪れた時。子どもの体重を測ったところ500グラムも増えていなかった。夫婦が1回に60ミリリットルのミルクしか与えていないと聞いた新生児科の曾貴祥(ゾン・グイシアン)主任医師は驚き、「正常な発育には少なすぎる。この時期の1回の適正な授乳量は80~100ミリリットル」と説明したという。
近年はAIで健康相談する人が増えている。南寧市民の劉(リウ)さんは今年の春節にめまいや胸の圧迫感があり、AIチャットボットDeepSeek(ディープシーク)に尋ねたところ「心筋梗塞の前兆の可能性がある」と指摘された。すぐに病院で検査を受けた結果、実際に関連する疾患が見つかったという。
一方で、何(ハー)さんは5歳の子どもが健康診断で「発育レベルは中程度」と評価されたため、AIアシスタント機能の「元宝」のアドバイスに従い、毎食ごとにグラム単位で厳格に食事量を管理した。しかし、1カ月以上たっても子どもの体重は思うように増えず、3カ月後の再検査では発育が「基準をかろうじて満たす程度」と判定された。何さんは「それぞれの子どもの状況に合わせて育てるべきで、AIを盲信してはいけない」と話した。
曾医師は「AIの実用的な健康知識は人々の健康リテラシー向上に役立つ」とする一方、「情報は万能ではなく、限界があることを冷静に認識する必要がある。AIは専門家が論文検索に利用した場合でも、データや内容に誤りが見つかることは珍しくない」と指摘。「誰もが基本的な判断力と思考力を持ち、AIの情報は参考程度にとどめるべき。信じすぎるとかえって健康を害する危険がある」と注意を呼び掛けている。(翻訳・編集/北田)











