シンガポールメディアの聯合早報は7日、中国で「フレキシブルワーク(霊活就業)」に従事する人の数が今年3億2000万人に達するとみられており、就業人口の4割超を占めることになると報じた。

首都経済貿易大学と中国就業促進会が共同で設立した「中国新就業形態研究センター」がこのほど発表した報告によると、中国のフレキシブルワーカーは2021年に2億人を突破した後、ここ2年間は毎年4000万人のペースで増加しており、24年には2億4000万人、25年は2億8000万人となった。

今年はさらに3億2000万人に増加すると見込まれており、就業者の4割超を占めることになるという。

報告は、フレキシブルワークがすでに雇用市場における「補完的な形態」から「重要な柱」へと変化していると指摘している。収入面では、中国のブルーカラー労働者の平均月収は13年の2868元(約6万8000円)から25年には6230元(約14万7000円)へと増加した。一方、同期間におけるブルーカラーとホワイトカラーの収入格差は13年のピーク時の3344元(約8万円)から25年は2250元(約5万3000円)へと縮小した。

また、報告では、現在のフレキシブル就業層は依然として「生活には困らないが、将来の発展が制約される」という構造的な課題に直面していると指摘されている。医療保険および労災補償のカバー率はともに80%を超えているものの、労働者は年金やキャリアアップへの不安を強く感じているという。

シンガポールの南洋理工大学の占少華副教授は、中国におけるフレキシブルワーカーの増加には複数の要因があると指摘。まず、中国の経済構造が製造業主導から徐々にサービス業主導へと転換しており、サービス業はよりフレキシブルな雇用形態に依存していること。次に、プラットフォーム経済が急速に発展し、多くの求職者がこうした新しい雇用形態に流入していること。さらに、企業もコストや管理上の理由から、長期の労働契約よりもフレキシブルな雇用形態を好む傾向が強まっていることを挙げた。

占氏はまた、労働市場全体の圧力も要因の一つとし、「現在の労働市場は供給過剰になっており、労働者は仕事を得るためにフレキシブルな雇用形態を受け入れざるを得ない」と言及。今後もフレキシブルワーカーが労働市場に占める割合は引き続き上昇すると予想する一方、関連する法律・法規の整備は相対的に遅れており、労働者の権益保護は十分ではないとの問題点を指摘した。

さらに、雇用が安定せず断続的失業といった現象がさらに拡大する可能性に触れた上で、フレキシブルワーカーが社会保険料を納付しない場合、本人らの退職後の医療や年金保障に影響を及ぼすだけでなく、年金保険制度全体の維持・運営にも大きな問題が生じる可能性があると述べた。(翻訳・編集/北田)

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