韓国・大邱(テグ)市で開催中の陸上の世界選手権では29日夜、男子110メートル障害の決勝が行われ、1着のキューバのダイロン・ロブレス選手が、隣のレーンの走者、劉翔選手の手に接触、走路妨害したとして失格になるハプニングがあった。同レースで3着だった劉選手は、ロブレス選手の失格により、銀メダルに繰り上がったが、レース後のインタビューで「ハプニングがなければ金メダルを取れていたはず」などと語っていたことが分かった。
人民網などが報じた。

 決勝レースでは、第5レーンのロブレス選手が、9台目のハードル付近で、第6レーンの劉選手の手に接触。劉選手はその後失速したとされる。レースは、ロブレス選手が1着、劉選手は、ジェイソン・リチャードソン選手(米国)の2着に続く3着だった。しかし、その後の写真判定の結果、ロブレス選手の劉選手への接触が走路妨害と見なされ、リチャードソン選手、劉選手の順位はそれぞれ繰り上げられた。再レースの提案もあったというが、リチャードソン選手、劉選手らは「ほかの選手に不公平」として同意しなかったと伝えられた。

 劉翔選手は、レースの結果について、「ラストスパートをかけるつもりだったが、まさかあんなハプニングがあるとは。もしもハプニングがなければ、私は金メダルを取れたはず」と悔しさをにじませたが、「レースは千変万化。誰にも結果は分からない。今回が銅メダルだったとしても私は満足」などと語り、親友・ロブレス選手に恨みはないと示した。(編集担当:青田三知)

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