中国の若者の間で、2008年ごろから「裸婚」との言葉が広まった。豪華な婚礼や新居、自動車など物質面の「基盤」なしで、愛情と誠実さだけを“財産”とする結婚だ。
しかし最近では、愛の衝動だけで経済的背景がまったくない「全裸婚」をする人は減り、「手に入れられるものは用意する」という“半裸族”が増えている。中国新聞社が報じた。

 中国では2011年、テレビドラマ「裸婚時代」がヒットした。多くの若者が共感を示したが、実際には結婚に際して「物質的基盤は何もいらない」という「全裸族」は減りつつあるという。

 「裸婚」は実際には、「マンションも車も買えない」などという厳しい現実による「やむをえない選択」だ。テレビドラマの「裸婚」はあくまでも“美しい純愛童話”であり、そのまま受け入れられる人は多くない。

 今年(2011年)10月に3年間交際した女性と結婚した楊さん(28歳)は両親と同居している。マンションを購入する資金がなかったためだ。「結婚式もしたし指輪も贈った。住む場所については、これから金をためて小さい部屋を買うつもり」という。手の届く物だけをそろえた結果としての“半裸婚”だ。

 インターネットを利用した意識調査では、回答者の57.7%が「裸婚に賛同する」、35.7%が「賛同しない」を選択した。
ただし、「賛同」と回答した人で、「半裸ならよい、全裸はだめ」「住む家だけは、どうしても必要」との意見を書いた人が目立つ。

 「裸婚は怖くない。計画性がないのは怖い」とコメントした人もいる。3年後には自動車、5年後にはマンション購入などと10年計画をたてたという。「とにかく結婚。それ以外のことは考えない」という従来型の“裸婚”とはかなり異なる。

 “裸婚”の賛美は、「結婚には物質的条件が必要」という伝統的概念を打破しようとする若者側の意識変化でもあった。2008年ごろから注目され、相当数の“裸婚”カップルが登場した。しかし3年近く経過した現在、その時の衝動だけでなく将来にもわたって物質的基盤も考えるという若者が一般的になりつつあるという。

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◆解説◆
 “裸婚”の背景には、2007年に米国を起点に始まった世界的な金融危機が中国に波及した08年ごろとされる。ホワイトカラーなどのエリート層から「あえて“裸婚”を求める」声も出た。

 08年5月12日に発生した四川大地震も、“裸婚”に拍車をかけた。
大惨事に直面し、「明日の運命は分からない」と、結婚を急ぐ人が増えた。経済的な基盤がないだけでなく、出会ってから短期間で結婚するカップルが増え、「閃婚(ひらめき婚)」などと呼ばれるようになった。ただし、簡単に離婚する夫婦も増えた。(編集担当:如月隼人)
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