2026年4月9日、中国のポータルサイト・捜狐にに「なぜ米国の同人文化は日本に及ばないのか?」と題した記事が掲載された。

記事は、「世界中の二次元ファンにとって、日本の同人創作の環境は常に羨望(せんぼう)の的である。

世界最大規模の同人誌即売会であるコミックマーケットは、年2回の開催ごとに数十万人の来場者と数万のサークルを集める。どのようなテーマの作品であっても、ほぼ必ず対応するスペースが存在し、同好の士と自らの創作を共有できる場となっているのである」と説明した。

そして、米国のアニメファンが「なぜ米国では、日本のように活発な同人文化が発展しないのか」と問い掛け、「日本では同人誌の印刷や自費出版が至る所で見られるが、米国では極めて珍しい。その最大の理由は物流システムの違いだ。本は非常に重く、米国では創作者がすべてを自力で運ばなければならないが、日本では印刷所から直接イベント会場のブースへ配送してもらえる」と指摘したことを紹介した。

記事は、「この指摘は、欧米の創作者たちの強い共感を呼んだ。日本で同人イベントに参加する場合、創作者の負担は非常に少ない。印刷所に同人誌やグッズの制作を依頼すれば、そのまま会場の自分のスペースへ配送してもらえる。主催者や物流スタッフが事前に荷物を配置してくれるため、当日は会場に行くだけで、机の下に整然と並べられた作品を確認できるのである」と言及した。

一方、「米国では状況はまったく異なる。こうした個人創作者向けのサービスはほとんど存在せず、仮にあったとしても費用が非常に高額で、実質的には企業向けのサービスとなっている。そのため、出展者はすべての作品を自分で運搬しなければならない。

同人誌が入った重い箱を抱えて会場を往復し、設営や撤収を行うだけでも大きな負担となる。この時点で多くの個人創作者が参加を断念してしまうのだ」と論じた。

また、「米国では印刷費や物流費自体も日本より高く、出展コストは数倍に膨れ上がる」とし、「毎回、搬入・設営・撤収を一人でこなせるように、持ち込む物を綿密に計画している。もし複数のイベントに参加してこれだけの荷物を送るとなると、家を担保に入れる羽目になりかねない」「会場直送サービスが本当に羨ましい。米国にもあるにはあるが高すぎて使えない。結局いつもスーツケースと段ボールを引きずって参加している」と多くの欧米創作者の共感する声を紹介した。

さらに、「出展費用の差も大きな障壁となっている。日本の大型同人イベントでは、スペース代はおおむね6000~2万円程度であり、コミックマーケットでも基本料金は約8000円に過ぎない。これに対し、米国の大型コンベンションでは、クリエイター向けブースでも300~600米ドル(約4万7700円~9万5400円)、大型ブースでは1000米ドル(約15万9800円)を超えることも珍しくなく、参加のハードルは大きく異なる」と述べた。

そして、「もっとも、日本のような充実した環境も一朝一夕に形成されたものではない。現在の大規模なコミックマーケットも、もとは小さな同好会の集まりに過ぎなかった。創作者同士の継承と積み重ねによって徐々に発展し、それに伴い各種サービスが整備されてきた。

さらに日本の成熟した印刷産業による低コスト構造が、現在の活発な同人文化を支えている」と評した。

その上で、「物流やコストは同人文化発展の唯一の要因ではないが、創作者の参加意欲を左右する重要な要素であることは間違いない。本来、創作者の貴重なエネルギーは創作そのものに注がれるべきであり、運搬や高額な費用に費やされるべきではないのである。だからこそ、米国の二次元ファンが日本の同人環境に強い憧れを抱くのも無理はないのだ」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

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