◆JERAセ・リーグ 巨人5x―3広島(12日・岐阜)

 岐阜の地で、成長著しい男が仕事を果たした。巨人・平山功太内野手(22)は一塁に到達すると、両手を上げて一塁ベンチの仲間たちの笑顔に応えた。

2―3の7回2死二塁。カウント2―2から左腕・高の149キロ内角直球に反応し、試合を振り出しに戻す左前適時打となった。この試合3本目の安打で、プロ初の猛打賞だ。

 「初めてスタメンで出たときも1番・右翼で(相手が)カープっていうので緊張した部分もあった。そのときも左投手で、今日左投手から3安打を打って本当にうれしいですね」

 4月5日に支配下契約を結んだプロ3年目にとって、プロ初出場だった4月8日・広島戦(マツダ)以来の1番でのスタメン。当時は相手先発・森から2三振を喫するなど4打数無安打だった。「(1番と言われて)同じか~というのはあった。でもここまで少しずつ積み上げてきたものが、少しずつ認められたのかなとうれしく思いました」。あの日から1か月を経て「前に前に」という姿だけでなく、打席を終えてから自身を客観視する冷静さも今は持つ。確かに前進していることを結果で証明した。

 広島で育ってきた若武者にとって、安打を放った相手にも価値がある。自身の中で広島の左腕と言えば床田。

2度目の対戦で3回にプロ初の三塁打、5回に中前打を記録した。「床田さんが一番打ちたい投手と(名前を)挙げていた。前回(4月28日に東京Dで)は打てなくて、今日2本打てたので、それを自信にしていきたい」。守備では2回に打撃が得意な床田のファウルゾーンへの打球を俊足を飛ばしダイビングキャッチ。攻守で存在感を示した。

 阿部監督は「素晴らしい活躍。マークはキツくなると思うけど、その中でまたいい結果が出るように準備してほしい」と称賛と今後へのさらなる期待を口にした。「打席の中での立ち居振る舞いは少しずつプロ野球選手に近づいてきているのかな」と謙虚な中でも自己分析した平山。例年よりツブラジイの開花が早く、黄金色からほぼ緑色に戻った左翼後方の金華山とは対照的に、22歳はキラキラと輝きを放っていた。(田中 哲)

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