◆第21回ヴィクトリアマイル・G1(5月17日、東京競馬場・芝1600メートル)

 重めの印を打つことは、早い段階で決めていた。ニシノティアモ(牝5歳、美浦・上原佑紀厩舎、父ドゥラメンテ)陣営にとっては、今回の女王決定戦は待ちわびた舞台になる。

 ここを意識したのは、牡馬を倒して重賞を制した2走前の福島記念ではない。その前の甲斐路S(3勝クラス、東京・芝1800メートル)を1馬身3/4差で完勝した時だった。上原佑調教師が「早い段階でヴィクトリアマイルを目標にしていた。甲斐路Sの内容が強かったので」と言えば、津村明秀騎手も「3勝クラスがすごく強い内容。その時から行きたいと思っていた」と口をそろえる。重賞未勝利の身でG1をターゲットにした事実が、実力と舞台適性を高く評価していることを表している。

 鞍上は24年の当レースで人馬ともG1初制覇を決めたテンハッピーローズについて、前年8月の朱鷺S(リステッド、新潟・芝1400メートル)の勝利でヴィクトリアマイルがイメージできたと振り返った。「1年前の夏から意識していた。この馬(ニシノティアモ)は秋の東京でしたが、何となく同じイメージで行けると思います」と、14番人気で激走した2年前の再現を狙っている。

 3頭併せでびっしりと追われた1週前の段階で仕上がりは、ほぼ万全。当週は心身を整えるように気持ち良さそうに脚を伸ばした。「使うごとに良くなって、充実している時だと思います。

今なら通用していいと思います」と指揮官の口調も力強い。G1初勝利とかぶるジョッキーの感覚に、指揮官も認める府中の適性。大目標を前に思い通りに心身も上昇。勝負の気配しかない。(浅子 祐貴)

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