2026年7月5日、中国メディア・南方都市報は、中国の美術館に展示された国家一級文物に家電大手のTCL科技集団の広告文字が付着していると指摘された件に対し、TCL側がいかなる商業提携もないと否定したことを報じた。

記事によると、北京市にある中国工芸美術館で開催された美術展で、国家一級文物である「永楽款鎏金銅観音菩薩像」の衣の裾や足首といった仏像の本体に、特定の角度から見ると「TCL」のロゴや広告文字が直接付着しているように見えるとの指摘がネット上で相次いだ。

中国工芸美術館は5日、事実を認めて文物の貸出元である青海省博物館に報告済みであると回答した。青海省博物館の職員も「状況は把握しているが、具体的な原因については現時点で不明」とコメントした。

さらに、TCLは5日夜、速やかに特別作業チームを立ち上げて内部調査を開始したことを明かすとともに、当該の展示に関していかなる形式の商業提携やブランドロゴの設置許可も行っておらず、一切関与していないことを強調した。

TCLの担当者は、国家一級文物に対する敬意と文化財保護に関する法令を遵守する姿勢をアピールするとともに、真相究明のために美術館や主管機関の調査に全面的に協力し、企業の社会的責任を果たしていく方針を示した。

なお、中国国内メディアの報道によると、この仏像を青海省から輸送する際、新聞紙や印刷広告入りの包装フィルムなどが梱包に用いられ、輸送時や保管時の温度・湿度の変化によって、梱包材にプリントされていたTCLの新聞広告などのインクが転写・付着してしまった可能性があるという。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ