現在はおおむね20代である「Z世代」が最も行きたがる旅先は日本なのだろうか。その答えは意外なものかもしれない。

台湾大手オンライン旅行会社の易遊網の2025年航空券販売データによると、Z世代に最も人気の渡航先はソウルだった。選んだ人は約20%で、2位の東京の19.6%を僅差で上回った。釜山も8.1%でトップ5に入った。台湾メディアのYahoo!股市が伝えた。

易遊網のデータでは、世代を問わず上位5位以内に入る旅先には東京、大阪、ソウル、香港の4カ所が入っている。これは短期の都市型旅行への需要が最も大きいことを示すが、残りの1カ所からは世代による好みの違いがはっきりと見て取れる。

現在は40代後半から60歳ぐらいまでのX世代では、上位5位に入るもう一つの旅先は中国の上海であり、他の世代よりも成都、深セン、アモイなどを好む傾向もある。

30歳から45歳ぐらいまでのY世代の上位5位に入る「もう一つの旅先」は沖縄で、熊本や福岡も上位に入っている。これは親日的な特性と家族旅行の需要に適した選択だ。一方でZ世代の「もう一つの旅先」は釜山であり、ソウルや済州(チェジュ)島、清州(チョンジュ)といった韓国の都市をより好む傾向がある。格安航空会社から伝統的な航空会社まで幅広くそろう航空便の選択肢の多さが、多くの若者に選ばれる背景にある。

これに加えて、化粧品やファッション、アイドル、カフェなどがSNS上で高い話題性を誇ることも韓国旅行の人気を後押ししている。

かつて台湾人の訪韓者数は毎年約15%から20%の成長だったが、今年の増加幅は50%に迫る。中でも釜山に旅行する人は急増しており、通年で上位3位以内に入る可能性もある。この急速な人気上昇の最大の鍵は、やはり旅費の安さだ。釜山はソウルと同様に韓国の要素を十分に備えていながら、旅行支出を約20%も低くできる。

釜山には海雲台のビーチやカプセル列車、広安里の無人機ライトショーに加え、足湯をしながらコーヒーを飲み海景を楽しめる特色ある店舗もある。これらはすべて、被写体としての「映える要素」を十二分に備えている。ただし大手旅行会社の雄獅が発表したデータによると、国および地域別での旅先では、Z世代であっても日本が依然として全体の35%で首位を維持し、韓国は2位だった。いずれにせよZ世代の旅先として北東アジアは全体の5割近くにまで達している。

雄獅の全会員では、韓国は旅先として上位5位に入っていないが、Z世代ではしっかりと2位を維持している。韓国ドラマやポップカルチャー、コンサートが若者特有の旅行の原動力になっている明確な証拠だ。雄獅の広報担当総経理である単ホウ(「ホウ」は草冠に「封」)氏は、Z世代では旅先を決める要因が「どの場所か」から「どんなコンテンツがあるか」に完全に移行したと指摘した。一つのコンサートやドラマのロケ地、あるいはアニメの聖地のために日程を組む。

テーマ性のあるイベントが目的地を決める中核へと躍進したのだ。

雄獅が販売した2026年の音楽フェスティバルの商品はわずか1週間で250席が完売し、今年初めて発売した韓国コンサートの商品に至っては発売直後に完売した。スキーや海外マラソンなどスポーツ系の商品でもZ世代が3割近くを占める。Z世代の旅行需要は季節に合わせるのではなく、「コンテンツスケジュール」に従っている。予約時期も二極化しており、人気のイベントは半年前からチケットを確保する一方で、一般的な個人旅行では安い航空券を見つけて即座に出発する。すなわち限られた休暇の中で多くの体験を追求する姿勢も目立つ。

最近では釜山へ飛び、そこからフェリーで福岡へ向かい日本から帰国するというルートがSNSなどで話題だ。逆のルートも可能で、一度の旅で韓国の流行と日本のグルメ文化を体感できる利点がある。査証免除の利便性もあり、二つの都市や国をまたぐ「福岡+釜山」のような旅は今後さらに普及していくだろう。(翻訳・編集/如月隼人)

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