そもそも、この映画『風立ちぬ』自体、堀越二郎の人生と堀辰雄の小説をあわせた不思議な作りの映画で、映画冒頭から夢のシーン。現実と夢の光景を行ったり来たりしながらとくに説明もないという一見難解なもの。しかし、お話としては非常にシンプルなラブストーリー仕立てになっていてこれまた不思議です。鑑賞したものの、「で、結局どう感じればいいの?」とエンディングに流れる名曲『ひこうき雲』を聞きながら頭をひねった人も多いはずです。このあたりが、これまで子どもから大人まで楽しめる国民的アニメとして親しまれている宮崎アニメと違い大人向けと言われる理由かもしれません。
ジブリのご飯美味しそう! からタバコ旨そう! へ……
また、大人向けと言って印象に残るのは、全編を通して幾度となく描かれる喫煙シーンです。ハリウッド映画ではもうほとんど観られない喫煙シーンがこれでもかと登場し、しかも登場人物の喫煙姿が非常に旨そうというこのご時世大変勇気のある描かれ方をしています。