◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
第5週「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」 25話(4月29日・月 放送 演出・田中正)視聴記録
いきなりの告白
「白蛇伝説」は演劇コンクールの予選で敗退した。舞台装置を燃やして思い出にふける演劇部員たち。
天陽くん渾身の背景画まで焼かれてしまう。
とはいえ、今後天陽が売れっ子画家になる可能性もあって、その場合、この絵が高値で売れて山田家が潤うという可能性もあり得たかもしれないと思うとやっぱりもったいない。「なつぞら」でいまのところ数少ないなっとくできない点がこれ。あともう一点は、亡くなったなつのお母さんのことが全然思い出されないこと。
それはさておき、驚くべきことに、敗退の原因であろう番長(セリフを忘れて歌いだした)がなつに告白した。
さらにそのあと、泰樹が「言ってもいいか」と言い出し「え、おじいちゃんまで」となつが渋い顔をして、おじいちゃんまで告白? と思ったわけはないだろうけれどなんか笑えた。あと、ナレーションのウッチャンが番長の告白に驚き「私も忘れます」と父の気持ちになっているところも可笑しかった。父も番長を認めることはできなかったか。
泰樹は天陽くんとなつの関係を気にしているが、なつは私たちはそんな関係じゃないと否定する。たしかに、
なつが干し草の積まれた馬車のうえに座っているポーズがやけにたくましく、まだ恋という概念が彼女にはないのかもしれないと思わせた。
それにしても長男の照男を差し置いてなつに牧場を継がせたいと考える泰樹。照男がおとなしいからいいものの血がつながっていたって骨肉の争いになりかねない話である。
長女の夕見子は北大文学部に進学するつもり。家の手伝いはいっさいやらず家に縛られたくないという夕見子。
なつのことを気遣っているのかなあという気もしないでないが、半分はなつがいて自分が家の期待に応えなくて済むというのも本音ではないだろうか。とにかく柴田家はみんないい人たち。
信哉がやって来た。
東京に行った天陽の兄からなつへと絵の道具が送られて来た。なつはそれをもって牧草地で絵を描いていると……東京から信哉が訪ねてくる。第一話の冒頭に出て来た青年であり、東京大空襲のときなつを助けた恩人だ。
これで第一週第一話に話がつながった。いよいよここから本筋に入っていくというときじつにタイミングよく、平成最後と令和最初を跨ぐことになる。
第5週「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」(4月29日・月〜 演出・田中正)あらすじ
ある日、東京からひとりの学生が訪ねて来た。なつ(広瀬すず)と生き別れた幼なじみ・佐々岡信哉(工藤阿須加)だった。感動の再会もつかの間、信哉から兄・咲太郎(岡田将生)が新宿で働いているらしいと知らされ、なつは動揺する。そんななつを見ていた富士子(松嶋菜々子)は、一緒に東京に行こうと提案。夏休みを使って、なつは富士子とともに9年ぶりの上京を果たす。東京の目覚ましい復興に圧倒されつつ、なつは新宿の有名店・川村屋を訪ねる。そこの美人マダム・光子(比嘉愛未)から兄について貴重な情報を聞く。

第27回(5月1日・水 放送)あらすじ
行方知らずのなつの兄・咲太郎を探すため、十勝から東京にやってきたなつ(広瀬すず)と富士子(松嶋菜々子)。新宿の有名なパン屋・川村屋の前で信哉(工藤阿須加)と待ち合わせたなつたちは、咲太郎のことを知るこの店の主・光子(比嘉愛未)を訪ねる。光子は、かつて新宿にあった劇場で、咲太郎が裏方として働き、役者や踊り子からかわいがられていたと語る。なつは、光子のいう人物が自分の兄に違いないと確信するが…。。

登場人物とキャスト 登場順
奥原なつ 広瀬すず 幼少期 粟野咲莉…主人公。戦争で父母を亡くし、兄と妹と別れ、剛男に連れられて北海道に引き取られてきた。生活を保障してもらう代わりに酪農の手伝いをする。父の描いた家族の絵を大切にもっている。生きるために感情を押し殺してきたが、柴田家、とりわけ泰樹と触れ合うことで、素直に感情を出せるようになっていく。これからは酪農の時代だと考え、十勝農業高校で学んでいる。演劇部に入る。
佐々岡信哉 工藤阿須加 幼少期 三谷麟太郎…空襲のとき、なつを助ける。
柴田剛男 藤木直人…柴田家の婿養子。なつの父の戦友で、戦災孤児となったなつを十勝に連れて来た。妻を「ふじこちゃん」と呼ぶときがある。1955年時点では音問別農協組合で働いている。
柴田富士子 松嶋菜々子…剛男の妻。開拓で苦労してきたので、ひとに優しい。
柴田照男 清原翔(13 回から) 幼少期 岡島遼太郎…柴田家長男。搾乳をさせてもらえない代わりに薪割りを頑張っていたが、なつが来たことを機にようやく搾乳させてもらえた。
柴田夕見子 福地桃子(13回から)幼少期 荒川梨杏…柴田家長女。牛乳嫌い。同い年のなつに嫉妬を覚えたが、剛男に説得されてなつを受け入れる。勉強ばかりして家の手伝いを全然しない。
柴田明美 平尾菜々花(13回から) 幼少期 吉田萌果…柴田家次女。
柴田泰樹 草刈正雄…柴田家当主。頑固者で幼いなつにも容赦なく厳しく接するが、意地悪ではなく、彼の人生哲学に基づいたもの。他人に頼らず己の力で人生を切り拓くことを心情としている。
奥原咲太郎 幼少期 渡邉蒼…なつの兄。タップダンスが得意で、米兵にかわいがられていた。孤児院にいる。
奥原千遥 幼少期 田中乃愛…なつの妹。親戚に引き取られている。
2回
焼け跡にいたおばあさん北林早苗…情にほだされなつたちに食べ物を分ける。演じている北林は朝ドラ第1作め「娘と私」の娘・麻里の少女時代役を演じた。
戸村悠吉小林隆…柴田牧場で働いている。貧しい開拓団の八男に生まれ、幼い頃に奉公に出され、泰樹に世話になった恩を感じて尽している。
戸村菊介音尾琢真…悠吉の息子。嫁募集中。
4回
小畑とよ 高畑淳子…帯広在住。泰樹の昔なじみ。口の減らない元気な人。
小畑雪之助 安田顕…とよの息子。菓子店・雪月の店主。菓子作りに情熱を注ぐ。
小畑妙子 仙道敦子…雪之助の妻。
小畑雪次郎 山田裕貴(13回から登場) 幼少期 吉成翔太郎…雪之助、妙子の長男。十勝農業高校に通っている。演劇部。
5回
山田天陽 吉沢亮 幼少期 荒井雄斗…音問別小学校でなつと同級生になる。東京からやって来た。馬が好き。農業をしながら絵を描いている。
大作 増田怜雄…音問別小学校の生徒。
実幸 鈴木翼…音問別小学校の生徒。
さち 伍藤はのん…音問別小学校の生徒。
山田正治 戸次重幸…天陽の父。東京から北海道にやって来たが土地が悪く、農業ができず、郵便局で働いている。泰樹の協力を得て、土地を蘇らせる。
8回
山田陽平 市村涼風…天陽の兄。絵がうまい。
9回
なつの父 内村光良…日本橋で料理人をしていた。絵が上手。家族のことを思いながら戦死した。
10回
花村和子 岩崎ひろみ…音問別小学校の教師。
校長先生 大塚洋…音問別小学校の校長先生。
山田タミ 小林綾子…天陽の母。
13回
居村良子 富田望生…十勝農業高校の生徒。演劇部に入り衣裳を担当する。
村松 近江谷太朗…柴田牧場と長い付き合いのあるメーカーの人物。奥様封筒をもってくる。
倉田隆一 柄本佑…十勝農業高校の国語の先生。
14回
田辺政人 宇梶剛士…音問別農協組合組合長。農協で一手に酪農事業をとりまとめ十勝を酪農王国にしたいと考えている。
19回
門倉努 板橋駿谷 …十勝農業高校の番長。クマとサケを争った逸話をもつ。演劇部に入り、村長役を略奪する。
高木勇二 重岡漠 …十勝農業高校演劇部。メガネ。門倉に役をとられてしまう。
石川和男 長友郁真…十勝農業高校演劇部。
橋上孝三 山下真人…十勝農業高校演劇部。
21回
太田繁吉 ノブ(千鳥)…十勝農業高校の教師。ヤギのチーズは牛より「クセがすごい」と言う。
脚本:大森寿美男
演出:木村隆文 田中正ほか
音楽:橋本由香利
キャスト:広瀬すず 松嶋菜々子 藤木直人 岡田将生 比嘉愛未 工藤阿須加 吉沢亮 安田顕 仙道敦子 音尾琢真 戸次重幸 山口智子 柄本佑 小林綾子 高畑淳子 草刈正雄ほか
語り:内村光良
主題歌:スピッツ「優しいあの子」
題字:刈谷仁美
タイトルバック:刈谷仁美 舘野仁美 藤野真里 秋山健太郎 今泉ひろみ 泉津井陽一
アニメーション時代考証:小田部羊一
アニメーション監修:舘野仁美
アニメーション制作:ササユリ 東映アニメーション
制作統括:磯智明 福岡利武
(木俣冬)