Kis-My-Ft2メンバー分析・北山宏光|地に足打ち付け、時にめり込むように歩んできたアイドル人生
中央が北山宏光

7回連続でKis-My-Ft2メンバー7人の魅力に迫る本企画。今回は北山宏光(きたやまひろみつ)について。
「ちょっと地面にめり込んでる」!?

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実はいじられキャラ!? キスマイ北山宏光

今年8月22・23日に放送された『24時間テレビ43「愛は地球を救う」』(日本テレビ系)でメインパーソナリティを務めた“あったか5兄弟”の一人として初のパーソナリティを経験した。

グループでは、藤ヶ谷太輔、玉森裕太の長身コンビと並んで前に立つことが多く、過去にメンバーから身長をいじられると、「ちょっと地面にめり込んでるだけ」とギャグを飛ばしていた。パフォーマンスともなれば、身長差を全く感じさせない存在感のあるダンス、伸びやかで安定したボーカルで魅了する。

今年8月放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演した際には、「MCに定評があるムードメーカー」と紹介されていたように、トークとおちゃめなキャラクターで愛されている。ちなみに、コンビにでつい買っちゃうモノはウコンエキス、居酒屋で必ず頼むおつまみはモツ煮だそう。お酒好きならばピンとくる鉄板のラインナップ。

ジャニーズ入りは高校生

北山がジャニーズに入ったのは高校生のとき。小学生から入所する人もいる中で、他のメンバーと比べたら随分と遅いスタートだった。堀越高校にサッカー推薦入学し、同学年の芸能コースには山下智久が在籍していた。友人の妹が履歴書を送ったところからジャニーズへの道が開けた。

2005年5月3日入所、アイドルとしての人生がスタートした。遅れを埋めようと、サッカーの朝練をして、授業に出席、放課後の練習を経て、さらにダンスレッスンに通っていたこと、バク転をマスターするために母校の中学の体育の先生を頼ったことなどを『裸の時代』(集英社)で明かしていた。

Kis-My-Ft2メンバー分析・北山宏光|地に足打ち付け、時にめり込むように歩んできたアイドル人生
裸の時代/集英社

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北山はMCの印象が強いかもしれないが、主演ドラマ・映画の経験を持つ。
2013年放送のドラマ『裁判長っ!おなか空きました!』(日本テレビ系)で初主演を務めた。裁判所を舞台にした15分ほどのショートドラマで、顔芸ならぬ表情豊かな演技で、短時間ながらも印象に残るユニークな作品だった。

また、2019年公開の映画『トラさん〜僕が猫になったワケ〜』では、主演の高畑寿々男役を演じた。ギャンブル好きの売れないマンガ家で、ある日事故に遭い、多部未華子演じる妻の奈津子と小学生の娘・実優(平澤宏々路)を残して命を落としてしまう。

ところが、1カ月間だけ人生を挽回するチャンスをもらったのだが、姿はトラ猫。劇中のほとんどを猫の着ぐるみで演じた北山。ダメ夫っぷりも、猫の姿になってからの奮闘も、その姿にさほど違和感なく入り込めたのも、北山の愛くるしいキャラクターゆえ。ラストは涙なしでは観られなかった。

Kis-My-Ft2メンバー分析・北山宏光|地に足打ち付け、時にめり込むように歩んできたアイドル人生
トラさん〜僕が猫になったワケ〜/ジェイ・ストーム

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北山は26歳のときに、『J'J Kis-My-Ft2 北山宏光 ひとりぼっちインド横断 バックパックの旅』(2012年放送/日本テレビ系)という番組の企画で、インド一人旅にでかけた。旅の費用は宿泊費、交通費、食費の全て込みで1万円。物価が安いとはいえ少ない予算のなか、2495キロのインド横断を目指した。

インドに降り立ったときは黒いキャップをかぶったオシャレな姿だったが、旅が進むと共に、頭には大きなストールを巻き、北山の表情もどんどん変わっていった。


撮影スタッフが帯同しているとはいえ、言葉は通じないわ、お腹を壊すわのハプニング。とにかく人、人、人…、人生観が変わるといわれるだけの環境に揉まれていくうちに、素のような部分が露わになっていった。道行く人と簡単な英語を交えながらコミュニケーションをとったり、ガンジス川で沐浴したり。

予算が足りない、ヒッチハイクに失敗となれば徒歩移動。寝台列車で知り合った少年とは、遊び道具もない、言葉が通じないながらにも、北山がボイスパーカッションを披露したり、スケッチブックに似顔絵を描き合ったりして交流を深めていた。

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J'J Kis-My-Ft2 北山宏光 ひとりぼっち インド横断 バックパックの旅/バップ

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過酷な状況になる度に「くそー! 負けてらんねぇぞ」「よし! 行く! 歩くぞ!」。声に出して自分を奮い立たせていた。毎晩、旅の書をしたためていたのだが、その中の一枚にこんな言葉があった。

「一歩一歩地球に打ち付けた足跡が道になる」

キスマイも今年デビュー10周年を迎え、グループとソロの活動を重ねてきた。地に足を打ち付けて、時にはめり込むようにして……いま改めて振り返ってみると、北山のアイドル人生と重なるような言葉だった。
(柚月裕実)

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