浙江省杭州市西湖区にある文化産業エリア「芸創小鎮」。山を望み湖に面したこの場所に、大人気ゲーム「黒神話・悟空(BlackMyth:Wukong)」を開発したゲームサイエンス(GameScience)は本社を構える。

そこからそう遠くないところに、「黒神話BLACKMYTHオフィシャルストア」がある。ここは同社が「黒神話・悟空」のIPをベースに打ち出したオフラインの実体空間で、独自の「コンテンツ+」というコンセプトを打ち出し、「体験経済」の発展を観察する上で絶好のサンプルとなっている。

ゲームサイエンスが2024年8月に打ち出した中国初の国産AAAゲーム「黒神話・悟空」は、世界で「黒神話旋風」を巻き起こした。それから1年余りを経た25年9月末、黒神話BLACKMYTHオフィシャルストアがオープンした。

「黒神話・悟空」初の公式ストアが人気、体験経済が発展―中国

約1000平方メートルあるこのストアは上下2階からなり、「展示品に商品を織り交ぜる」展示スタイルを取っている。悟空の半身像や牛魔王のフィギュアなどは展示品であるだけでなく、店内の動線を示す目印にもなっている。

店内にいた杭州市民の宋さんは精巧なフィギュアをじっと見ながら、「ここはアートスペースと言った方がいい感じ。展示のついでにグッズを売っているだけ」と笑った。

スタッフによると、ストアの空間設計は没入型体験感を得られるようにしており、消費者の平均滞在時間は30分以上。端から端までじっくり見ていく人が多いという。

展示7割、商品3割という構成がこのストアに独特の風格を持たせている。スタッフは「店内には500点を超える展示品と商品が並んでおり、『展示・販売・文化』が連動して一体になった総合的体験空間が構築されている」と説明した。

「黒神話・悟空」初の公式ストアが人気、体験経済が発展―中国

ストアの2階は、ゲーム以外へと領域を広げたアートスペースになっている。取材時に開催中だった甲冑芸術展では、甲冑文化をストア内の空間で展示しており、消費者は次々に足を止めて見入っていた。

このような「触れて、体験できる」スタイルは海外のゲーマーにも人気があり、多くの人が「聖地巡礼」のためにストアを訪れる。デンマークからはるばるやって来たファンは「ここはただのストアじゃない。中国の神話を教えてくれる小型博物館だ」とスタッフに語ったという。

ゲームサイエンスの関係者は、「ストアがオープンしてから、延べ20万人以上が来店した。浙江省以外や海外からもたくさんの人が来店している。海外からのお客さまはこのストアを通して、今の時代に息づく中国伝統文化の生命力を感じることができる」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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