2026年4月27日、中国メディア・界面新聞は、日本がデフレ脱却後に利上げを継続しているにもかかわらず、円安が進行し「安全資産」としての属性が変質していると報じた。

記事は、日本が24年から利上げに転じ25年12月には金利が0.75%に達したものの、円安に歯止めがかからない状況であることを紹介。

中東紛争の影響により今月には円相場が1ドル=160円台まで下落し、従来の「有事の円買い」が機能しなくなったと指摘した。

そして、こうした利上げ局面でも円安が進む背景として、バブル崩壊後の資産負債表衰退など30年に及ぶデフレの構造的要因を分析。22年の輸入インフレが脱却の転機となったものの、「長年の需要不足と低欲望社会の慣性が現在の利上げ政策効果を制約している」との見解を示した。

さらに、今後の金融正常化を阻む最大の制約として、25年末に国内総生産(GDP)比211%に達した巨額の政府債務による利払い負担の急増に言及。財務省の予測に基づき、28年度の利息支出が24年度の約2倍に膨らみ、財政を圧迫する懸念があることを伝えている。

その上で、潜在成長率が0.7%程度にとどまる中で急速な利上げを行えば、脆弱(ぜいじゃく)な景気回復を腰折れさせるリスクがあると警告。加えて、金融機関が保有する資産の金利リスク急増も、日本銀行の追加利上げを困難にする要因の一つであると指摘した。

記事は、円安の根源が金利差だけでなく、多極化する世界秩序の中で日本が地政学的対立の最前線に立たされているという構造変化にあると分析。米国の勢力圏縮小に伴い日本の地政学的リスクプレミアムが恒常化し、円がリスクに弱い通貨へ変質したと論じた。(編集・翻訳/川尻)

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