2026年5月5日、中国メディア・澎湃新聞に、韓国で親が乳児名義で半導体株を購入する投資が過熱しており、その背景には人工知能(AI)需要による株価高騰と節税戦略があるとする著名経済評論家、呉暁波(ウー・シャオボー)氏による文章が掲載された。

文章は、韓国の若い親の間で、妊娠中から投資先を選定し、出産直後に乳児名義でSKハイニックスやサムスン電子の株式を購入する「ベビー投資」という新たな現象が流行していると紹介。

この背景には未成年者への贈与税免税枠を最大限活用する戦略があり、10年ごとの免税限度額を段階的に利用することで30歳までに合計1億4000万ウォン(約1400万円)を非課税で譲渡できるほか、株価上昇分に課税されないメリットが相続税対策になっていると詳述した。

また、親が投資を急ぐ要因として、AI需要を背景にした歴史的な半導体の強気相場を挙げ、韓国総合株価指数(KOSPI)の年初からの上昇率が56.59%に達し、韓国市場の時価総額が英国を抜いて世界8位に浮上したことに言及。特に時価総額の4割を占めるサムスン電子とSKハイニックスの株価が急騰していることなどを伝えた。

そして、市場の熱狂が個人投資家の過激な行動を誘発し、3倍レバレッジのETF製品への巨額の資金流入や過去最高となる35兆6000億ウォン(約3兆5600億円)規模の信用取引による株式購入が常態化していると指摘。韓国国際金融センターの申瑟薇研究員が報告書の中で、「レバレッジETFなどの高リスク資産を中心とした韓国投資家の攻撃的な投資傾向が強まっている」と評したことを紹介した。

記事は、一方で、過熱する市場に対し、米投資会社バークシャー・ハサウェイが過去最高となる3970億ドル(約62兆円)の現金準備を保有し、ウォーレン・バフェット氏が現在の投資環境を理想的ではないとして慎重な姿勢を保っていることに言及。狂乱の中で冷静さを保つことの重要性を強調して締めくくった。(編集・翻訳/川尻)

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