中国国家インターネット情報弁公室など5部門は先日、「人工知能(AI)擬人化対話サービス管理暫定弁法」を共同で公布しました。2026年7月15日から施行されるこの規則は、AIによる感情的な寄り添いやバーチャルパートナーなどの場面に特化した、世界初の国家レベルの規制です。
中国の大手データ調査会社QuestMobileのデータによれば、2026年第1四半期の中国におけるAIネイティブアプリの月間アクティブユーザー数は4億4600万人に達し、ネットユーザー全体の4割を超えました。AIを単なる「ツール」としてではなく、友人や家族などに近い、より親密な存在として接するユーザーが増える中、倫理や安全面でのリスクが議論されています。
公開された全文によると、同弁法は全4章32条で構成されています。擬人化対話サービスのイノベーションと発展を奨励する一方、同サービスに対して包摂的かつ慎重な姿勢で分類・等級別の監督を実施するとしています。また、文化発信や高齢者への付き添いなどの分野での活用を促進する措置も盛り込まれました。
一方で、同弁法はサービスの基本要件も明確にしています。国家の安全を脅かす活動の禁止や、ユーザーの心身の健康や人格の尊厳を損なうコンテンツ生成の禁止が明記されました。また、過度にユーザーに迎合し現実の対人関係を損なうことや、感情操作による権利侵害も禁じています。さらに、未成年者に対して親密な関係を前提としたサービスを提供することは認められません。
中国の専門家は、こうした立法には2つの大きな困難があると指摘しています。一つは、人間と物の中間に位置するAIに対し、従来の法体系では明確な位置づけが整っていないことです。もう一つは、従来の規制枠組みが感情や親密な関係に介入することは極めてまれであったという点です。
現在、世界的にAIガバナンスをめぐる経験はほぼ空白の常体です。米国のMetaやCharacter.AIなどの企業は、相次いで未成年者の利用制限を開始しました。インターネット情報弁公室の関係者はメディアに対し、法整備の試みは「発展と安全の両立」を堅持し、関連サービスを「向上向善(向上と善導)」させることを目指していると明かしました。AI時代の課題は一朝一夕に解決できるものではありませんが、これは各国にとって今後の協力の方向性の一つになるかもしれません。(提供/CGTN Japanese)











