2026年5月3日、シンガポールメディアの聯合早報は、北京国際モーターショーで人工知能(AI)搭載車が主役となる中、国内の低利益を背景に中国の自動車メーカーが生き残りをかけて海外進出を加速させていると報じた。
記事は、北京モーターショーに出展された1451台の車両のうち8割が新エネルギー車(NEV)で、AIによる運転支援システムが最大の売りとなっていたと紹介。
そして、中国車の先進技術と低価格が海外から熱い視線を浴びており、米インフルエンサーのイーサン・ロバートソン氏が企画した有料のモーターショー見学ツアーに海外のファンが殺到したエピソードにも言及。記事は、参加者らが中国車の技術力に驚嘆する一方で、自国で購入できない現状に疑問を呈していた様子を報じた。
その上で、小米(シャオミ)創業者の雷軍(レイ・ジュン)会長兼CEOが欧州研究開発センターの設立を公表し、BYDが26年の輸出目標を150万台に引き上げてハンガリー工場を稼働させるなど、各社が海外シフトを鮮明にしたと指摘。輸出トップの奇瑞汽車(チェリー)は数千人の海外ディーラーを招待して海外専用ブランドを披露したと伝えた。
記事は、各メーカーの海外進出が活発化している背景として、26年1~3月の中国自動車業界利益率が3.2%まで落ち込んだことを紹介。国内市場が極めて厳しい内部競争、いわゆる「内巻」状況にあると指摘し、「メーカー数や車種が多すぎて利益を出しにくい」という北方工業大学自動車産業イノベーション研究センターの張翔(ジャン・シアン)研究員の見解に言及した。
そして、中国経済メディア・第一財経の調査によると、直近の業績報告ではBYDや吉利汽車、奇瑞が利益を上げているのに対し、長安汽車はわずかな利益にとどまり、広汽集団は赤字だったと指摘した。
記事は、海外販売による1台当たりの利益が2万元(約46万円)に達する可能性があるというJPモルガンのアジア太平洋地域自動車調査責任者ニック・ライ氏による予測を取り上げ、高利益が見込める海外市場が中国自動車メーカーの生存を左右する場となっていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)











