北朝鮮が憲法改正を通じて領土規定を新設し、「北半部」「祖国統一」など統一関連の表現をすべて削除したことが確認された。新憲法は核兵器指揮権などで金正恩(キム・ジョンウン)総書記の権限と地位も大幅に強化。
韓国統一部などによると、新憲法は第2条に領土条項を新設し、「北は中華人民共和国とロシア連邦、南は大韓民国と接する領土、およびそれに基づき設定された領海と領空を含む」と規定した。また金正恩総書記の権限と地位を大幅に強化し、総書記の核兵器指揮権や有事の際にその権限を核武力指揮機構に委任できることまで明記した。
東亜日報は社説で「北朝鮮が3月の最高人民会議で改正した新憲法は、この数年間、金正恩政権が推し進めてきた核武装強化と韓国との断絶の制度的な到達点と言える」と指摘。「米国との非核化交渉が決裂した後、北朝鮮は核・ミサイルの高度化にまい進し、核保有国としての地位確保へと路線を転換した。2022年10月には先制核攻撃まで警告した。翌年には金正恩氏の核指揮権行使に向けた統合管理体系として『核の引き金』まで整備した」と続けた。
社説は「こうした核武装による生存戦略は韓国との断固たる断絶へとつながった。金正恩氏は23年末、70年以上続いた民族統一路線を放棄し、『敵対的2国家』への転換を宣言した」と言及。「その後、南北連結道路の爆破や休戦ライン一帯の要塞(ようさい)化、対韓国機構の廃止などを通じて韓国とは完全に別個の国家として進む意思を具体化した。かつては核兵器が韓国を狙ったものではないとしていた北朝鮮が今や韓国も同族ではないとして核攻撃対象と位置付け、『核の人質』にしているのだ」と憂色を深めた。
さらに「北朝鮮は国際情勢の変化に素早く乗じて国際的地位まで高めた。
その上で「このように北朝鮮がますます脅威的で扱いにくい存在になっている一方で、韓国政府の対応は右往左往している」と苦言。「最近では統一部が北朝鮮を『朝鮮』と呼ぼうと主張したが、韓国国内の対立を招いただけだとの批判を浴びた。今は拙速な北朝鮮への接近ではなく、核抑止力の強化や北朝鮮との今後の交渉に向けた韓米間の戦略調整など冷静な対外管理が切実に求められる」と訴えた。(編集/日向)











