◆JERAセ・リーグ ヤクルト0―2阪神(29日・神宮)
阪神・高橋遥人投手(30)が無四球完封で3勝目を挙げた。ヤクルト打線を散発3安打に抑え、二塁すら踏ませない快投。
ポーカーフェースを崩し、高橋はマウンドで雄たけびを上げた。2―0の9回1死一塁だ。増田をスライダーで三ゴロ併殺。女房役の伏見のもとに駆け寄り、喜びを分かち合った。3安打無四球で、今季3度目のシャットアウト勝利。4月までの3完封は球団では83年ぶりで、左腕として初の快挙だ。「出来すぎっす、本当にたまたまです…」と謙遜したが、神宮の「遥人コール」は止まなかった。
3回までパーフェクト投球。最速149キロ直球とツーシームを武器に、二塁すら踏ませなかった。防御率は驚異の0・27で再び、リーグトップに浮上。藤川監督は「ずっと地道な努力を積み重ねている。苦労が本当の芯の強さを生んでいきますから」と目を細めた。
左肘のクリーニング手術やトミー・ジョン手術など、21年から4年間で5度、メスを入れた。復活できた理由は、ブレない投球フォーム。中高一貫の常葉学園橘時代にたたき込まれ「当時からほとんど変わらない。絶対に変えてはいけない基礎がある」と胸を張った。プロ入り後は好調時の理由を言語化できるまで、投球の映像をチェック。自身と向き合い、磨いた制球力が開花につながった。
チームの苦境も救った。
ヤクルトとの直接対決を制し、首位返り咲き。ヒーローインタビューでは「(登板間隔が)16日空いている間に、みんながすごく頑張っている姿を見ていたので。力になりたいと思っていました」と安どの笑みを浮かべた。故障続きで「ガラスのエース」とまで形容された男。ついに覚醒の時を迎えた。(藤田 芽生)
〇…阪神・高橋は3月28日対巨人戦、4月12日対中日戦に次いで3度目の完封勝利。4月までに3完封以上をマークしたのは、1984年3完封の今井雄太郎(阪急)以来42年ぶり15人目17度目。










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