◆JERAセ・リーグ 巨人2―3広島(30日・東京ドーム)

 巨人の坂本勇人内野手(37)が「打撃の神様」川上哲治に並んだ。広島戦で4試合ぶりのスタメン出場を果たすと、2回1死二塁で玉村から左前安打を放ち、球団1位タイの1663本目の単打を記録。

同時に通算2453安打となり歴代単独10位となった。試合は先発フォレスト・ウィットリー投手(28)が6回無安打無失点10奪三振の快投を披露したが、2―0の8回にルシアーノが坂倉に来日初失点となる逆転3ランを被弾。広島に負け越し、貯金を3に減らした。1日からは首位・阪神との3連戦へ甲子園に乗り込む。

 “ダブルメモリアル”な一打で、打線の勢いを加速させた。一塁ベース上の坂本は、沸く自軍ベンチに右手を上げて応えた。「もっと打てるように頑張りたいですね」。第1打席で左前打を放ち、土井正博(西武)を超えてプロ野球歴代単独10位の通算2453安打。さらに通算1663本目の単打となり、打撃の神様・川上哲治に並んで球団歴代1位タイに躍り出た。

 「らしい」バットさばきだった。「6番・三塁」で4試合ぶりのスタメン出場。0―0の2回1死二塁だった。

カウント1―2から4球目の外角低め137キロフォークに体勢を崩されかけたが体の前でさばき、左手一本のバットコントロールではじき返した。1死一、三塁と好機を拡大し、増田陸の先制犠飛を呼び込んだ。

 プロ20年目、IT全盛でも不変の姿勢がある。試合前はベンチ裏のロッカーで相手投手の映像だけでなく、分析班が用意した紙のデータをじっくり読み込むのがルーチン。iPad上の数字に目を通す選手は多いが、紙のデータを目に焼き付ける。球団スコアラーは「映像はもちろん、紙をしっかり見ている。そこが一番、他の選手との違いですかね。丸もそうですけど、長くやっている選手はそういうところがある」と明かした。今季初対戦となった広島・玉村のデータも頭で整理し、第1打席できっちり快音を響かせた。

 通算安打数は歴代9位・長嶋茂雄の2471本まで残り18本に迫った。4月までのチーム27試合のうち先発出場は11試合。ルーキーの小浜らとの定位置争いが続いている。

「若い選手がリーグを代表するような選手になったら、また強いジャイアンツになると思う。僕もまだ負けずにやらないといけない」。チームを上へ押し上げるため、Hランプをともし続ける。(内田 拓希)

 【村田真一Point】 坂本が単打数で球団1位タイになった。あの川上哲治さんに並んだって、もう想像がつかないくらいすごいことよ。野球の神様に並ぶ一打も高い技術が詰まっていたね。落ち球に対してしっかり体を沈めて最後は左手一本や。粘っこい打席やった。これからもいろんな記録が見えてくると思うけど、本人の頭にあるのは「もっと試合に出たい」ってことだけなはずよ。正直、打席内ではまだミスショットもあったりで本調子ではないと思うけど、何とか状態を上げて試合に出る姿を見せてほしいね。スタメン発表の時の大歓声こそ、ファンも待ちわびてる証拠よ。

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