◆JERAセ・リーグ 巨人4×―2広島=延長12回=(13日・福井)

 巨人が2試合連続でサヨナラ勝利を収めた。先発した則本昂大投手が7回を5安打、無四球無失点の快投劇を見せて勝利投手の権利を得て降板したが、8回に大勢が同点被弾し延長戦に突入。

9回の好機は逃したが、延長12回に坂本勇人内野手が逆転サヨナラ3ラン。2夜連続となる劇的な白星を手にした。

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 待望の巨人初勝利へ、則本が移籍5度目の先発マウンドに上がった。チームは福井で1985年から5連勝中。その相性の良さも味方に、広島打線に挑んだ。初回からエンジン全開。二ゴロ、三ゴロ、二ゴロとリズミカルに立ち上がると、2回は2死一、三塁のピンチを脱して、吠(ほ)えた。3回は遊撃手・泉口の失策も絡んで2死一、二塁を背負ったが、4番・坂倉を空振り三振に斬り、両こぶしを握りしめて再び声を張り上げた。

 開幕から好投を続けていたが、前回4月28日・広島戦(東京ドーム)で5回を投げ、ともに移籍後ワーストの12安打6失点と打ち込まれた。2敗目を喫した翌日に登録抹消。リフレッシュをへて中14日で帰還した。則本は「日数が空いたので、やりたいことはできた」と準備万全を強調して福井のマウンドへ。

4、5回と3者凡退に抑えて、攻撃陣の援護を待った。

 両軍無得点の5回、ようやく快音が響き渡る。先頭の6番・キャベッジが広島先発・玉村の外角高め直球をはじき返した。左中間へ高々と舞い上がり、そのままフェンスを越えた。昨年5月28日の金沢でNPB通算11万号を放っている助っ人が、今回の地方開催でも豪快な一撃を披露した。調子を落としていた男は4月28日の広島戦(東京ドーム)以来となる12試合ぶり、6号先制ソロをかっ飛ばした。

 リードをもらった則本は6回のマウンドへ。先頭の菊池を内野安打で出塁されるも、続く小園に対し、1ボールからの2球目、相手のエンドランを外角高めに外し、盗塁を阻止。広島ベンチの”動き”を察した巨人ベンチの冷静な読み勝ちで、その後もヒットを許しながら、無失点で切り抜けた。100球に迫った7回も球威は落ちない。2死後、田村への内角カットボールでバットをへし折り、力のない捕邪飛に打ち取った。移籍後最多となる99球でお役御免となった。

 7回。先頭のキャベッジが今度はライト前に引っ張り、チャンスメイクした。ここで代走・松本。4球目に二盗成功。阿部監督の積極策に応え、次の1点を取りにかかった。しかし、増田陸と中山が広島2番手・森浦の前に連続三振。則本の代打に丸が登場も、詰まった二ゴロに抑え込まれた。

 巨人は必勝パターンで逃げ切りに入った。まずは12日の岐阜・長良川球場から連投となった大勢が挑んだが、8回1死で大盛に同点ソロを被弾。この時点で則本の移籍初勝利が消滅した。

 それでも延長戦の末に劇的なドラマが待っていた。12日の同カード初戦は佐々木の劇的なサヨナラ2ランで幕を閉じたが、2夜連続となるサヨナラ劇でピリオド。

主役をかっさらったのは坂本だった。12回1死一、二塁から左翼へ逆転3ラン。福井の夜に歓喜のシャワーが降り注いだ。

 通算300号を最高の形で飾ったレジェンドに対し、阿部監督は「やっぱり持ってるな」と感嘆。ヒーローは「最高の形で福井の皆さんの前で見せられてよかった」と笑顔の花を咲かせた。巨人は福井での連勝を6に、貯金を2にそれぞれ伸ばした。15日からは東京ドームに戻ってDeNA3連戦に臨む。

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