◆明治安田J2・J3百年構想リーグ東地区B▽第17節 札幌3―0福島(16日・とうほう・みんなのスタジアム)

 理想的な展開で勝利をつかんだ福島戦だった。連勝している勢いそのままに前線からプレスをかけ、一方で無駄に攻め続けるわけではなく、慌てずに好機をうかがい、得点を重ねていった。

公式記録を見るとシュート数は8対15で、福島を下回ったのは反省すべき点ではあるが、落ち着いて見ていられる内容だった。

 シャドーの位置に入った荒野が素晴らしい働きをしてくれた。痛む箇所があるとも聞いているが、無理が利く彼の前線からのプレスが効果を発揮し、無失点につながった。33歳になってキャリアハイに並ぶ3試合連続得点を決めたのは、精神的な安定もあってのもの。攻撃陣の中で欠かせない存在になっている。

 もう一人、連勝の原動力となっているのがティラパット。ボールを簡単に失わないし、的確な状況判断ができる。相手DFの寄せを見ながら安全な位置にボールを逃がしたり、中の選手が良いタイミングで動いたら早めにクロスを入れたり、日本のサッカーに適応できている。ここ数年、札幌のサイドの選手は抜けるか抜けないか、一か八かの仕掛けをする者が多かった。ただティラパットのような選手がいればFWも動きやすく、攻撃は楽になる。

 変則的に行われた難しいシーズンも(地域リーグラウンドは)あと1試合。序盤に苦労した分、川井監督がしっかりとしたチームを作れてきたなという印象がある。

福島戦で長谷川が2点目を決めたように、途中から出た選手も役割をきっちりとこなしているのはその証明。クラブ最長の8連勝で締めくくってほしいし、期待に応えてくれる状態にある。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

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