第108回全国高校野球選手権静岡県大会は28日に開会式が行われ、7月4日から熱戦の火ぶたが切られる。しずおか報知では「好きすぎて夏」と題し、数回にわたり、今夏の話題校や選手を紹介。

第1回はプロのスカウトから熱視線を浴びる沼津商・後藤幸樹(3年)と、浜松江之島の高塚克己瑠(かみる、3年)にスポットを当てる。ともに強肩強打の大型捕手が、夏の主役へと名乗りを挙げる。

 生まれてこの方、大きなけがや病気は一度もない。駆けっこ、徒競走で負けたことも一度もない。沼津商を引っ張る主将の後藤が、底抜けに元気だからナインも夢を追える。「本当に甲子園に行きたい一心でやっています」。沼商を初の聖地へ。そのために後藤は日々練習で追い込んでいる。

 小学生の頃からプロ志望。それでも、まだNPB選手が誕生していない同校へ来たのには理由がある。中3の時の夏祭りで、大久保匡人監督(45)とたまたま初対面。「いい人そうだな」。

直感で決めた。「高校ではこの監督さんの下で野球をやろう」と。

 中学では内野手だったが、監督はその強肩に気づき、高1秋から捕手で起用。師弟関係を深めた今、指揮官は「ものすごい送球をしていました」と当時を振り返る。瞬く間に頭角を現した。50メートル5秒9の俊足に加え、守ってはミスがなく、打っては高校通算16発。無名だった捕手に巨人、ソフトバンクなど11球団が視察に訪れた。

 小学生の頃からの憧れは巨人・小林誠司捕手(37)。「ピッチャーをリードするのがうまい。強肩が一番かっこいい」。プロへ向けての目標体重は90キロ。母の手製の弁当とおにぎり10個を持って登校する毎日だ。

背はまだ1年に1センチ伸びている。

 プロの選手たちがそれぞれ座右の銘なるものを持っていることを最近知った。自分は何がいいか。好きなキャラクター、ピカチュウの技、「電光石火」が浮かんだ。「打って、走るのが速くて強い。文字の並びもカッコいいじゃないですか」。この夏、静岡の球場に閃光(せんこう)が走る。(甲斐 毅彦)

 ◆後藤 幸樹(ごとう・こうき)2008年5月9日生まれ。沼津市出身。18歳。3歳から野球を始め、小1の時に沢田少年野球団。金岡中から沼津商に進学。

家族は両親と姉2人と兄。181センチ、86キロ。右投右打。

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