高木豊の助っ人通信簿 セ・リーグ編
シーズンはまだ序盤だが、各チームの助っ人たちの働きぶりはどうなのか。かつて大洋ホエールズ(現・横浜DeNAベイスターズ)で活躍し、現在は野球解説やYouTubeでも活動する高木豊氏が、外国人選手(野手/投手)の評価をチームごとに4段階【◎、〇、△、×】で評価。
(※)成績は5月7日時点。一軍での出場がない選手、出場試合数が少ない選手に対してのコメントは省略(成績のみ掲載)しているが、評価の対象。育成選手は評価の対象外。
◆阪神【野手×/投手〇】
「イーストン・ルーカスは勝てていませんが、徐々に日本の野球に慣れてきているように見受けられます。パワーピッチャーではなく、オーソドックスなピッチングスタイル。コントロールが落ち着けば、それなりに勝ち星を拾っていけそうです。
ラファエル・ドリスは〇です。岩崎優の代わりに、抑えを任されるケースも多くなるでしょうし、ある程度の信頼は得ていると思います。春先の外国人選手はなかなかエンジンがかからず、5月くらいから状態を上げていく選手が多いですが、現時点でもある程度いいボールを投げています。
ダウリ・モレッタはDeNA戦(4月21日)と巨人戦(5月2日)で打ち込まれていましたが、それ以外の試合は抑えていますし、及第点の働きをしていると思います。石井大智が長期離脱、及川雅貴が二軍でリリーフに少し不安があるなか、その穴を埋めようとしているひとりであることには間違いありません」
<評価対象となった助っ人の成績>
(New/野)ディベイニー 現時点で一軍での出場なし
(New/投)ルーカス 3試合 0勝2敗 防御率5.52 QS率0.0
(投)ドリス 13試合 0勝1敗 5ホールド4セーブ 防御率1.38
(New/投)モレッタ 14試合 2勝1敗 5ホールド 防御率6.75
(New/投)ラグズデール 現時点で一軍での出場なし
◆ヤクルト【野手◎/投手◎】
「ドミンゴ・サンタナ、ホセ・オスナはどちらも◎だったんですが、オスナは登録抹消もあるので〇ですかね。
一時期はサンタナが2番、オスナが4番という打順でしたが、機能していましたね。1番の長岡秀樹の出塁率がいいですし、3番にキャッチャーを入れてつなぎの役割を持たせることで、よくつながっていました。
投げるほうでは、ホセ・キハダが抜群にいいですね。文句なしの◎です。デビュー戦からの連続セーブ記録を作りましたし、かつ無失点ですから。ほとんどが真っすぐですが、バッターはわかっていても打てない。スピードガンよりも速く感じているでしょうし、キレや投球フォームも関係していそうですね。
ヘスス・リランソも力のあるボールを投げますし、登録抹消中ですが◎としましょう。キハダとリランソが加わって、ブルペンが一気に安定しましたからね。
<評価対象となった助っ人の成績>
(野)オスナ 25試合 打率.247 2本塁打 10打点 出塁率.304 OPS.648
(野)サンタナ 33試合 打率.262 8本塁打 16打点 出塁率.373 OPS.934
(投)ウォルターズ 2試合 0勝2敗 防御率10.80 QS率0.0
(New/投)リランソ 7試合 0勝0敗 5ホールド0セーブ 防御率0.00
(New/投)キハダ 12試合 1勝0敗 0ホールド10セーブ 防御率0.00
◆巨人【野手◎/投手〇】
「ボビー・ダルベックは打率が低いですが、打点を稼いでいますし、ホームランも7本。このペースでいけば30本以上は打てる計算になるので、ダルベック個人の評価は◎です。変にインサイドを意識するわけでもなく、詰まっても逆方向へ落とせます。相手に合わせるのではなく、常に自分のスイングをしているのがいいですね。バットの出し方もいいですし、慣れてくるともっと打つんじゃないですか。
トレイ・キャベッジも◎です。昨年よりいいですよ。体も強いですし、無駄な走塁死もなくなりました。岡本和真(トロント・ブルージェイズ)が抜けて長打を期待されているなか、しっかり期待に応えています。守備には不安がありますが、ぜいたくは言えません。
投げるほうは新戦力が多いですが、まず、フォレスト・ウィットリーはパワー系ですね。自滅さえなければ試合を作れると思いますし、あとは慣れが必要です。
ブライアン・マタは〇です。球種が豊富でコントロールもいいですし、駆け引きができますね。キャッチャーがうまくリードできればある程度勝てると思います。エルビス・ルシアーノは真っすぐに力がありますし、スライダーもいい。ブルペンに厚みをもたらしてくれる存在だと思います。
心配なのは、セーブ失敗もあったライデル・マルティネス。WBCに出た影響で来日が遅れて調整不足でしたが、まだ本調子ではないのかなと。ただ、信頼は揺るぎないでしょうし、徐々に調子は上向いていくはずです。
<評価対象となった助っ人の成績>
(New/野)ダルベック 31試合 打率.250 7本塁打 18打点 出塁率.344 OPS.844
(野)キャベッジ 32試合 打率.278 5本塁打 11打点 出塁率.300 OPS.752
(New/投)ウィットリー 4試合 1勝1敗 防御率2.25 QS率50.0
(投)ハワード 2試合 0勝1敗 防御率3.86 QS率50.0
(New/投)マタ 3試合 0勝1敗 防御率3.29 QS率33.3
(New/投)ルシアーノ 11試合 0勝1敗 6ホールド0セーブ 防御率3.27
(投)マルティネス 11試合 0勝1敗 0ホールド10セーブ 防御率2.61
(投)バルドナード 現時点で一軍での出場なし
◆DeNA【野手△/投手△】
「ダヤン・ビシエドは昨年より状態はよさそうですが、過去の良い時を知っているだけに物足りないですね。クーパー・ヒュンメルは走力がありますし、日本のピッチャーに徐々に慣れてきたような気がします。
ジョン・デュプランティエは×です。インフルエンザで熱を出したあと、ファームでも調整をせず、ぶっつけ本番で投げて負けましたよね。ありえないことですし、プロ野球選手としての自覚が足りないですよ。ピッチングどうこうではなく、スピリットを問題視しています。
オースティン・コックスは故障(上半身のコンディション不良)しましたよね。少し投げただけで『痛い』と主張する選手は計算できません。投げているボール自体は悪くないですが、もう少し体の強い選手を入れるべきです。
ホセ・ルイーズは真っすぐに力がありますし、チェンジアップがいいですね。当初は家庭の事情でファームにいましたが、合流してからはいい働きをしていますし、今後もある程度のピッチングが期待できます。ハンセル・マルセリーノもボールに力がありますが、コントロールが少々不安です。
ショーン・レイノルズは三者連続三振を奪ったかと思えば、四球を出したりして自滅する時もある。良い時と悪い時がはっきりしています。ただ、抑えを任されている山﨑康晃が1年間持たないと思うんです。時折休ませたりもすると思うので、レイノルズが代わりを務めることもあるでしょう。そういった場面でいいピッチングができれば信頼を得られるはずです」
<評価対象となった助っ人の成績>
(野)ビシエド 16試合 打率.261 1本塁打 4打点 出塁率.308 OPS.699
(New/野)ヒュンメル 29試合 打率.224 3本塁打 13打点 出塁率.333 OPS.702
(投)デュプランティエ 2試合 0勝2敗 防御率3.00 QS率0.0
(New/投)コックス 2試合 1勝0敗 防御率3.00 QS率50.0
(New/投)ルイーズ 9試合 0勝0敗 3ホールド0セーブ 防御率1.00
(New/投)レイノルズ 15試合 2勝0敗 11ホールド0セーブ 防御率2.81
(投)マルセリーノ 12 試合 0勝0敗 1ホールド0セーブ 防御率6.75
◆広島【野手△/投手〇】
「昨年、出だしが悪かったエレフリス・モンテロですが、今年はそこそこ長打も出ています。試合を決める決勝ホームランもありましたし、もっと打てるようになる可能性もあります。サンドロ・ファビアンは×です。昨年にいい成績を残したので研究されていると思いますが、ほとんど出塁できていません。守備もあまりよくないので、やはり打ってくれないと困りますよね。チームが苦しい時に二軍にいる場合ではありません。
フレディ・ターノックはキャンプで見た時から、『試合を作れそうだし勝てるピッチャーだな』と見ていましたが、いかんせん野手がだらしなさすぎて......点を取ってくれないと勝てませんよ。駆け引き、コーナーワークで攻めることができますよね。
テイラー・ハーンは◎です。崩壊気味のリリーフ陣をひとりで支えているような感じですよね。球威がさらに増したんじゃないかと思うくらい球も走っていますし、ブルペンに欠かせない存在です」
<評価対象となった助っ人の成績>
(野)モンテロ 24試合 打率.250 4本塁打 13打点 出塁率.299 OPS.782
(野)ファビアン 18試合 打率.169 2本塁打 4打点 出塁率.194 OPS.471
(New/投)ターノック 6試合 0勝2敗 防御率3.27 QS率33.3
(投)ハーン 11試合 1勝0敗 9ホールド0セーブ 防御率0.00
◆中日【野手×/投手△】
「オルランド・カリステはキャンプの時からずっと見ていますが、状態がよかったんです。やっぱり使われ方なのかなと思いますし、よくないチーム状態に飲み込まれている感じもします。新加入のミゲル・サノーは、前評判通りに長打力の片鱗を見せつける場面も出てきて〇になりかけていたのですが、走塁中のケガで離脱してしまいました。体重のコントロールができていないのかなと。
2年目のジェイソン・ボスラーは×です。開幕に間に合いませんでしたし、エラーも含めて守備に不安があります。ファーストやサードなど、守備がうまくない選手のポジションをコロコロ変えるので、本人の頭のなかはグチャグチャになっていると思うんです。
投げるほうでは中継ぎ陣が崩壊気味のなか、ウンベルト・メヒアは頑張っているほうですよ。チームがまだ4勝しかしていなかった段階で、3ホールドを挙げていましたしね。カイル・マラーは投げているボールはいいのですが、昨年に引き続きなかなか勝利に結びつきません。苦手なクイックが改善できれば、自分のピッチングができるのではないでしょうか」
<評価対象となった助っ人の成績>
(野)カリステ 15試合 打率.156 0本塁打 1打点 出塁率.270 OPS.458
(New/野)サノー 15試合 打率.217 3本塁打 8打点 出塁率.280 OPS.715
(野)ロドリゲス 1試合 打率.000 0本塁打 0打点 出塁率.000 OPS.000
(野)ボスラー 23試合 打率.235 2本塁打 6打点 出塁率.290 OPS.655
(投)マラー 2試合 0勝2敗 防御率4.63 QS率0.0
(投)メヒア 12試合 0勝0敗 4ホールド0セーブ 防御率2.53
(投)アブレウ 1試合 0勝0敗 0ホールド0セーブ 防御率108.00
(パ・リーグ編:混戦模様のなかで各チームの核となりそうな助っ人は?>>)










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