中国メディアの環球時報によると、フランスメディアのLe Petit Journalはこのほど、「中国の未来のデータセンターは海中にある」とする記事を掲載した。

記事はまず、中国の上海沖で5月、世界初となる洋上風力発電と直結した商用海中データセンターが稼働したことに触れた。

そして、このデータセンターは上海沖約10キロ、水深約10メートルの海底に位置し、総発電容量は24メガワットであることを紹介し、「中国がサーバーを海中に設置する答えは、地上データセンターが解決に苦慮している課題にある」と伝えた。

記事によると、課題の一つは「熱の問題」だ。陸上ではサーバーの冷却に一般的なデータセンターの電力消費量の最大40%を費やすのに対し、海が自然の放熱器として機能する。上海のデータセンターは電力使用効率を国の目標値である1.25を大きく下回る1.15にすることを目標としており、この比率が1に近いほど設置効率は高くなる。

記事は次に「淡水もまた重要な要素だ」と指摘。「陸上データセンターは冷却のために膨大な量の淡水を消費する。水不足が深刻な地域もある中国では、これが戦略的な懸念事項となっていた。そこで、無尽蔵の資源である海水がその代替として利用され始めている」と伝えた。

さらに「土地の問題」にも触れ、「上海近郊では土地が不足しており、価格も高額だ。海上にデジタルインフラを整備することで陸上の土地が解放される」と伝えた。

記事によると、このプロジェクトには、50基以上の風力タービンを備えた洋上風力発電所と直接接続されているというもう一つの利点がある。この他に類を見ない構成により、海中データセンターと専用の再生可能エネルギー設備を組み合わせた世界初の施設となっている。

記事は「中国はこの技術を、海洋資源の持続可能な開発を目指す国家政策であるブルーエコノミーの推進力と捉えている」と指摘。「この構想は、中国の長い海洋の伝統と共鳴するものだ。中国は、海上シルクロードから今日の主要港湾に至るまで、何世紀にもわたって海と深い関係を築いてきた」と伝えた。

記事によると、他の国も海中データセンターの建設を試みているが、設置とメンテナンスにかかる費用が高額なため進んでいない。それに対し、中国には決定的な優位性がある。爆発的な国内需要、実績のある海洋産業能力、そして強力な政治的支援が組み合わさることで、他国が克服できなかった障害を乗り越えることができた。

記事によると、中国は2030年までに海南島沖に約100基のモジュールを設置する計画だ。世界のデータセンターの電力需要は同年までに倍増すると国連機関は予想している。(翻訳・編集/柳川)

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