2026年8月10日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトはカナダで雇用状況が回復した背景に中国の存在があると報じた。
記事は、カナダで7月の雇用者が7万5000人増加し、失業率が6%に低下したと紹介。
そして、カナダの「太平洋の玄関口」とされるブリティッシュコロンビア州で7月の雇用が1万7800人増加し、フルタイム雇用が3万2500人増と全国トップの伸びを見せたことに言及。同州では1~7月の対米輸出が12%(14億カナダドル、約1600億円)減少したのに対し、対中輸出は29%増の52億カナダドル(約5900億円)超と過去最高を記録し、特に金属鉱物やエネルギーの対中輸出が急増したと伝えた。
一方で、米国との自動車サプライチェーンに依存するオンタリオ州では全体で5万2000人の雇用が増加したものの、フルタイム雇用が1万人以上減少して大半がパートタイムや臨時雇用にとどまっていると指摘。米国の需要減退や関税リスク、サプライチェーン再編の不透明感から企業が不安を抱き、非正規雇用の採用にとどめているためだと分析した。
記事は、同国のマーク・カーニー首相が非米国向け輸出の倍増を目指し、バンクーバー港の施設拡充に向けた100億カナダドル(約1兆1300億円)の投資計画を打ち出したことを紹介した。
また、1月に訪中して習近平(シー・ジンピン)国家主席や李強(リー・チアン)首相と会談したカーニー首相が「新世界秩序への準備」と発言したことが議論を呼んだことにも言及した。
その上で、かつて中国に1000日以上拘留された経験を持つ元外交官のマイケル・コブリグ氏が、対中外交の必要性を認めつつも首相の姿勢に懸念を示したことを指摘。同氏が中国について、自国市場を閉じつつ安価な製品を過剰輸出して相手国を依存させ、主導権を握った上で貿易を突然遮断するリスクや、市場アクセスを政治的威圧の手段として悪用する危険性を警告したと伝えた。
記事は、コブリグ氏がさらに、米国の関税強化の中でカナダがやみくもに中国へ接近すれば米国から不信感を抱かれ、より激しい貿易報復を招く恐れがあると述べ、対中貿易の拡大には「厳格なガードレール」を設定することが不可欠だと訴えたと報じた。(編集・翻訳/川尻)











