中国メディアの環球網は27日、「米加貿易戦争がエスカレート、日系車に打撃か?」との記事を配信した。

記事はまず、トランプ米大統領が24日、カナダから輸入する自動車および自動車部品に対する関税を50%に引き上げると表明したことを説明。

これを伝えた米CNBCの報道では同措置によるカナダ自動車産業への打撃が注目されたとするとともに、2025年にカナダの自動車生産台数の76.5%をトヨタ自動車とホンダが占めたとのデータを紹介し、「米国がカナダ製自動車への関税を引き上げれば、その負担を主に背負うことになるのはカナダに工場を構える日本の自動車メーカーだということを意味する」と論じた。

日本企業(中国)研究院の陳言(チェン・イエン)執行院長によると、賃金や光熱費などを見るとカナダは確かに米国よりやや安いが、その差が絶対的なコスト優位性をもたらしているわけではない。自動車メーカーがカナダを選ぶ本当の理由は北米自由貿易体制での利便性、つまり製品をスムーズに米国に輸出できる点にあり、米加貿易戦争で日本は「巻き添えを食らってしまう」という。

一方、中国汽車工程学会名誉理事長の付于(フー・ユー)氏も取材に対し、「50%の関税政策が実際に実施されれば、日系自動車メーカーは大きな経済的損失を被る」と指摘。付氏は、「日本の自動車メーカーがカナダに持つ生産拠点の主な供給方向は米国市場だ。今後はサプライチェーンの見直しを迫られ、米国への工場移転を余儀なくされるだろう」との見方を示した。

ただ、前述の陳氏は日本の自動車メーカーが今、米国に工場を建設することには否定的だ。陳氏は「今回の米国の関税措置によって長年機能してきた北米自由貿易の枠組みが徹底的に崩れた」と指摘。その上で、労働者の訓練やインフラ、政策の安定性を挙げ、「問題は米国が旧来の秩序を壊す一方、企業の対米投資に必要な環境を整備していないことにある」とした。

記事によると、米CNNは24日、1990年代に締結された北米自由貿易協定(NAFTA)から1期目のトランプ政権での米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に至るまで、自動車業界は北米を一つの統一市場として運営することができてきたと報じた。

長江商学院の会計・金融学教授で投資研究センター主任の劉勁(リウ・ジン)氏は、「今回の関税措置による影響は日本の自動車メーカーにとどまらず、米国や韓国などの自動車メーカーも無関係ではいられない」と指摘。また、「この問題を見る際、完成車の最終的な組み立て場所だけに注目してはならない」とし、「組み立ては自動車産業チェーンの一部にすぎず、より大規模で、分布範囲が広いのは部品生産だ。

部品生産も北米の国境をまたぐサプライチェーンに深く組み込まれているため、関税が実施されれば連鎖反応を引き起こす」と強調した。(翻訳・編集/野谷)

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