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雑草が「雑草」でなくなるとき

木々が一斉に新しい芽が吹き出してきて、日を追うごとに緑が濃くなっていく。
何ともすがすがしい季節。が、一方で雑草も急に元気になり始め、ぐんぐん大きくなる季節でもある。
実家の母はこの時期から草取り戦闘モードに突入で、私の顔をみれば必ず「あんたはちっとも草取りをしない!」と小言が飛んでくる。
以前「雑草を全部とろうとしても無理。雑草が雑草を押さえることもあるし、雑草と上手に共生することが大事」という話を聞いたことがあり、さらに面倒くささも手伝って私は草取りには消極的なのである。

ところで、そもそも雑草とはどんな草のことを言うのかをご存知だろうか。色々な本を読んでみると専門家によって定義の仕方は若干異なるものの、大きくは二つの側面で定義されることが多いようである。
一つは生態的なもので「人里植物。人間や自然が撹乱した(踏みつけや耕作、土砂崩れ、氷河の移動など)場所に予期せずに生えてきたもの」、
もう一つは人間の意識的なもので「望まないもの」である。

望む、望まないで言えば面白い話を聞いたことがある。いわゆる雑草と言われている種類には牧草として利用されているものもあるというのだ。
一般的に雑草扱いになっているイネ科の植物、ホソムギ、ナガハグサ、カモガヤはそれぞれペレニアルライグラス、ケンタキーブルードグラス、オーチャードグラスの牧草名で販売されている。同じ植物でも駐車場や庭に予期せず生えてくれば単なる雑草だが、おいしい牛乳を生産する牛や馬のエサとして目的をもって植えれば牧草と呼ばれるのである。

そこで、牧草の種を扱っている雪印種苗さんに雑草と牧草についてのお話を伺ってみた。
問い合わせに応じてくださった小林さんによると、これらの牧草は畜産や芝生として使われるほか、道路の法面や住宅地のホコリ止め、海辺の工業地の緑地などにも使われるということだった。

「トマトに色々なサイズや種類があるように、牧草も背が低いもの、暑さに弱く早めに死ぬものなど用途に合わせて利用できるようにたくさんの品種があります。雑草と言うと悪者扱いされることが多いですが、山崩れの後とか土が剥き出しなっているところにいち早く土地を緑化する必要がある場合など生育スピードの速い草は有効です。緑化をいち早くすることで土砂の流出を押さえることができるんです。一時的にでも緑にすればその後、鳥がやってきたりしてフンをして他の植物の種を落としたりするので他の植物もどんどん生えてきます」と小林さん。
造成地にあっという間に草が生えるのを不思議に思っていたが、種を蒔いていたとは知らなかった。

「ただ、問題もあります。一時的に緑化したものをそのまま放置、放棄してしまう場合で、これがいわゆる外来種の雑草として問題になってしまうのです。一時的に緑にして土が固まった後、計画を立ててきちんと国内植物を植えるとか次のステップを踏まないとただ雑草が増えるということになってしまうんですね」と小林さんは言う。どうやらこのあたりが難しい問題のようだ。

住宅の庭と造成地や道路脇では事情が異なるので一概には言えないけれどが、庭の場合は多少の見栄えの悪さはガマンして庭木に影響がない限り、庭の雑草も地球緑化に役立っていると思いたい。草取りはほどほどにしましょう、お母様。
(こや)

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