『ファミ通.com』の「ゲームソフト販売本数ランキング TOP30」(集計期間:2008年10月6~12日)によると、推定累計本数168万2711本と、売れに売れてるゲームソフト『ポケットモンスター プラチナ』。

攻略本も各社から発売され、10月21日調べの「Yahoo!ブックスランキング」では、4位の『ポケットモンスタープラチナ公式完全クリアガイド』(メディアファクトリー)を筆頭に、売り上げ上位に何冊も食い込んできている好調ぶりだ。


ところで、大人気のポケモン攻略本が、いまエライことになっているのをご存知だろうか。
エライこと……それは、分厚さとページ数、ボリュームである。

『ポケットモンスタープラチナ公式完全クリアガイド』(メディアファクトリー)は、991ページ。『ポケットモンスタープラチナマップ&ずかん』(小学館)は719ページ。『ポケットモンスタープラチナパーフェクトクリアBook』(毎日コミュニケーション)は、735ページ。『ポケットモンスタープラチナ公式完全ガイドブック』(エンターブレイン)は927ページ。

いずれもなんと5センチ近い厚みを誇っており、思わずその厚みに「広辞苑か!」とツッコミたくなってしまったほどだ。

ちなみに、ゲームの攻略本が、近年、全体的に厚くなっているのかというと、そういうわけでもなさそうで、データ満載の『三国志』関連も、ここまでではなかった。
つくる側の作業は尋常でなく大変そうなのに、定価はいずれも900円台~1200円程度。なぜポケモン攻略本がここまで分厚くなっちゃってるの? ゲーム雑誌関係者に、分厚さの理由を聞いてみた。
「基本的には、単純に部数が見込めるからですね。ポケモンとかモンハン(モンスターハンター)は、キャラや『わざ』などの数が多いから、必然的に分厚くなるんです。
買う人の心理として、他の本より厚い方が、情報が詰まっててお得な感じがするというのもありますね。たとえば、雑誌でも『ドラクエ特集10ページ』の本より、20ページをうたった本の方が買いたくなるでしょ?」
確かに、前出のランキングによると、いちばん売れているのは、いちばん厚い991ページの本だったけど……。
「でも、一番大きい理由は、やっぱり売れるから。売れてる理由は、アドベンチャーなどの場合は、ネットの攻略情報で十分でしょうけど、アイテムなどのカタログ的な情報は、ネットでは探すのが面倒だったりするからじゃないでしょうか」
さらに、ポケモンとモンハンに関しては、ユーザーの年齢層が低めであることから、ネット環境に乏しいというのも考えられるという。

それにしても、この厚さ。たとえば、子供同士でDSとプラチナ、攻略本を持ち寄り、一緒にゲーム……というシチュエーションを想像してみよう。

このボリューム感は、お母さんたちを誤解させ、「まあ、○○ちゃんは勉強家ねー。辞書なんて持ってきて」とか言われちゃうこともありそうだ(いや、ないか)。

ちなみに、枕にも十分なりそうな厚みです。
(田幸和歌子)