review

開戦から100年。日本にバウムクーヘンをもたらしたのは第一次世界大戦だった

開戦から100年。日本にバウムクーヘンをもたらしたのは第一次世界大戦だった
木村靖二『第一次世界大戦』ちくま新書<br />19世紀初めのナポレオン戦争以来、大規模な長期戦を経験せず、しかも19世紀末より長らく好況期にあったヨーロッパでなぜ1914年、大戦が起こったのか? その原因や背景を丁寧に整理し、解説した一冊。著者はドイツ近現代史の研究者。<br />第一次世界大戦の開戦から100年を迎えるにあたり、関連書籍も続々と刊行されている。ここでとりあげなかったものでは、岩波書店の「現代の起点 第一次世界大戦」全4巻などがある。
1914年に第一次世界大戦が勃発して、この夏でちょうど100年を迎える。一般的にその開戦日は、オーストリア・ハンガリー帝国(以下、オーストリアと略)がセルビアに宣戦布告した、きょう7月28日とされることが多い。

両国の開戦のきっかけは、前月28日に、オーストリアの皇太子夫妻がボスニアのサラエボ(現ボスニア・ヘルツェゴビナの首都)で、セルビアに拠点を置く暗殺者グループに殺された事件だ(サラエボ事件)。7月24日にオーストリアが突きつけた最後通告に対し、セルビアはほとんどの要求を受け入れ、事件について一定の責任を認めた。だがオーストリアはこの回答を受け取るとその場で国交を断絶、宣戦布告するにいたったのである。

こうして始まった戦争は二国間にとどまらなかった。オーストリアの同盟国だったドイツや、この2カ国とバルカン半島で勢力争いをしていたロシア、さらにはフランス、イギリスと列強各国がそれぞれの理由から、8月に入ってあいついで参戦、戦争はヨーロッパ全体を巻きこんだものへと発展していく。こうした流れのなか、オーストリアとセルビアの戦争への関心は急速に脇に押しやられ、早くも忘れられた戦争になってしまった、と木村靖二『第一次世界大戦』(ちくま新書)は書く。

1914年8月23日には日本がドイツに宣戦布告、さらに下って1917年には、革命で帝政の倒れたロシアが戦争から離脱したのと入れ替わり、アメリカが参戦、戦争は世界規模のものとなった。

あわせて読みたい

  • ジブリ新作映画「風立ちぬ」には「時代ごとに変わる蒸気機関車とそれを包む風景」がある

    ジブリ新作映画「風立ちぬ」には「時代ごとに変わる蒸気機関車とそれを包む風景」がある

  • 「ルーズヴェルト・ゲーム」3話

    「ルーズヴェルト・ゲーム」3話

  • 韓国や中国ばかり気にする日本人

    韓国や中国ばかり気にする日本人

  • 『アジア親日の履歴書』インタビュー2

    『アジア親日の履歴書』インタビュー2

  • レビューの記事をもっと見る 2014年7月28日のレビュー記事
    この記事にコメントする

    \ みんなに教えてあげよう! /

    トピックス

    今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

    レビューニュースアクセスランキング

    レビューランキングをもっと見る

    コメントランキング

    コメントランキングをもっと見る

    トレンドの人気のキーワード一覧

    新着キーワード一覧

    エキサイトレビューとは?

    エキレビ!では人気のドラマやテレビアニメ、話題の書籍を人気ライターがレビュー、解説! 人気ドラマのあらすじや、話題の書籍が支持される理由の考察、国民的アニメに隠された謎の解明など話題の作品の裏話を紹介。

    その他のオリジナルニュース

    通知(Web Push)について

    Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら