脚本:福田 靖
演出:松岡一史
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎
『転んでもただでは起きるな! 定本・安藤百福』 (中公文庫) 安藤百福発明記念館
91話のあらすじ
萬平が理事長職を退任することで、池田信用組合は存続、従業員もそのまま働けることになった。
萬平は家族を引き連れて、47歳からの再出発をする。
これからもうひと花咲かせよう
萬平が理事長を辞め、梅田銀行から新理事長が着任することになったことで、すべてが丸く収まることになりました。真一(大谷亮平)も組合に残れ、織田島製作所にも資金援助は続けられることになりました。
たったひとり、責任をとって去っていく萬平。
でも、ものづくりの楽しさを思い出したと、あくまで前向きです。
なんともあっさり。なんとかなるっていうのはこのドラマにおいてはほんとうです。
まあ、萬平さんが蒔いた種だから彼が辞めることですべて解決。すっきりといえばすっきりです。
結局、萬平さんは、慣れない信用組合の理事長をやり続けて人生を終えたくなくて、その潜在意識が状況を動かした。良くも悪くも、自分が思ったように、なりたいようになっていく、人生ってそういうもののように思います。
福子は敏子(松井玲奈)につきあってもらって、借家探し。
裏庭のある家(家賃2000円)をみつけて、畑をつくって自給自足できると前向き。
敏子は、福子がほんとはこわいと震えていたのを知っています。
でも、お友達も家族もいるんだからと、大丈夫、なんとかなる と福子は思っているのです。
助け合うことの大切さを「まんぷく」から読み取れます。
退任の挨拶で萬平は、47歳からの再出発は厳しいといわれるかもしれないが、これからもうひと花咲かせようと張り切っているとあくまで明るい。
シニア世代はもっとがんばって働こうというメッセージも「まんぷく」から読み取れます。
90話のレビューでこう書きました。
“今回の主人公(本来、視聴者が感情移入する役割)はいまの日本国民の象徴で、いまが辛くても辛抱して耐えれば、いつかきっと報われると、国のえらい人たちが希望に満ちた言葉を語るのを聞いているという構造なのです。さて我ら国民はどうなるのでしょうか。いえ、どうするのでしょうか。”
ほらほら、まさに、シニア国民は再出発して一花咲かせられると言っているではありませんか。
これは、戦争や災害を体験した人たちが思ったことでもあるでしょう。
そして無一文になっても、お友だちや家族と共生しあいましょうと。(「お金がなくても家族がいるから大丈夫」なのだそうです)
そのとおり、そのとおりなんです。
これまでの朝ドラと同じように、みんなの再生の気持ちを「まんぷく」は描いています。
空っぽになった家で、柱の傷を眺めている四人家族の画が麗しかったですね。
ただ、そういうメッセージよりも、ラーメン開発のことばかりが視聴者の関心事の「まんぷく」。
過去、子供服、寄席、扇風機などをヒロインたちがつくってきたときにはそれほどでもなかった我々は、
ウイスキー以来の待ってました! 感です。飲食物って引きが強いんですね。
予告で、いよいよラーメン開発に突入すると明かされ、萬平がラーメンをするするっと食べている姿に心踊ります。
ドラマがはじまった頃からずっと何かといえば、ラーメンを食べていたので、ラーメンがすべてを救うと刷り込まれてしまっているのですから。
来週からまた、毎日ラーメンが食べたくなりそうです。
インスタントラーメンを食べる時、私は、野菜をちょい足しするように心がけております。
(木俣冬)
連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~
朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ
「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
エキレビ!べっぴんさんレビュー
「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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