独ドイチェ・ベレの中国語版サイトは12日、米航空宇宙局(NASA)の成功により中国の「2030有人月面着陸」目標への注目度が高まっているとする記事を掲載した。
記事によると、NASAのアルテミス計画が次々と記録を塗り替える中、2030年までに有人月面着陸を実現するという中国の目標は、地政学的にますます重要な意味を持つようになっている。
アルテミス2任務に参加した4人の米国人宇宙飛行士が先ごろ、月の裏側を通過し、人類の最遠到達記録を更新したことにより、28年のアルテミス4任務による月面着陸への道が開かれた。
半世紀以上ぶりに計画されている米国の月面帰還は、中国政府によって注視されている。中国は、運搬ロケット「長征10号」から有人宇宙船「夢舟」、月面着陸機「攬月」に至るまで、有人月面着陸に向けたアーキテクチャ設計に全力で取り組んでいる。
中国は近年、月の裏側からサンプルを採取して地球に持ち帰った最初の国となるなど、目覚ましい進歩を遂げており、有人宇宙飛行計画においても宇宙ステーションの運用や軌道上での緊急事態への対応に熟練している。米ワシントンに拠点を置く戦略国際問題研究所(CSIS)の航空宇宙安全保障プロジェクト副ディレクター、クレイトン・スウォープ氏によると、中国にとって月面着陸は、宇宙における優位性を確立するための不可欠な一歩だ。
米国と中国は、人類が月面に恒久的な拠点を築く未来に備え、制度構築の取り組みにおいても競い合っており、米国主導のアルテミス協定による月探査計画は、中国とロシアが主導する国際月面研究ステーション(ILRS)と競合している。南京航空航天大学の康国華(カン・グオホア)教授によると、問題はもはや誰が最初に到着するかではなく、誰がより長く滞在してより多くのことを成し遂げられるかだ。
中国にとって大きなハードルとなるのは、今後4年以内に全く新しい月探査任務のアーキテクチャを実証することだ。中国の有人宇宙当局の発表によると、この任務では、2基の長征10号ロケットでそれぞれ打ち上げられた有人宇宙船と月面着陸機が月周回軌道上でドッキングし、2人の宇宙飛行士が着陸機で月面に降り立ち、サンプルを採取した後、月周回軌道に戻り、宇宙船と再ドッキングして地球へ帰還する。
中国は近年の無人月探査任務で貴重な経験を積んでいるが、有人任務にははるかに厳しい安全要件が課せられる。
米国のアナリストらは、中国の国防費の増加や民間ロケット打ち上げ事業の成長、月探査任務の成功などを、中国が公の場では宇宙開発競争を示唆するような言葉遣いを避けているとしても、月への早期到達に強い意欲を持っている証拠として挙げている。
同時に、中国の有人月面着陸計画は自らが認めているよりも速いペースで進んでいる可能性もある。中国の月探査計画の総設計師である呉偉仁(ウー・ウェイレン)氏によると、2030年という目標は意図的に控えめに設定したもので、東洋人は発言の際には少し余地を残す傾向があり、「10までできる」としても「8か9」と言うのが普通だ。(翻訳・編集/柳川)











