中国メディアの毎日経済新聞は25日、ホルムズ海峡封鎖により日本車の供給が途絶したことで、中東の商人たちの注文が中国車に殺到していると報じた。

記事は、「米国とイランの衝突により、原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の航行が滞る中、中東市場で長年存在感を示してきた日本車メーカーに大きな影響が及んでいる」と指摘。

「トヨタやマツダ、スバルといった各社は相次いで減産や輸出停止に踏み切り、中東向けの供給が大幅に縮小している」と伝えた。

そして、「トヨタは日本国内工場で生産する中東向け車両について、3月に約2万台、4月に約1万8000台の減産を実施し、主力車種であるランドクルーザーなどにも影響が出た。日産も九州工場で減産を行い、マツダは5月末まで中東向け生産を停止するなど、日本メーカー全体で供給網の混乱が広がっている。これにより、現地ディーラーの中には2カ月以上も車両が届かないケースが発生している」とした。

その上で、こうした状況は中東市場における日本優位の基盤が揺らいでいると言及。「サウジアラビア・リヤドのある販売業者は、トヨタ車の入荷が急減したため展示スペースの多くを中国メーカーに切り替えたといい、『トヨタ車は供給が急減し、すぐに売る車がなくなるが、(中国の)深藍S05は入荷すればすぐ売れる』と語った。中国車は価格面で同クラスの日本車より2~4割ほど安く、装備も充実していることから、若年層を中心に人気が高まっている」と伝えた。

記事は、中東のほか、スペインやイタリア、アフリカなど各地のディーラーが北京モーターショーに集まり、代理契約への関心を示していると言及。また、BMWやフォルクスワーゲンなど多国籍自動車メーカーのトップが相次いで北京を訪れていることに触れ、フォルクスワーゲンのオリバー・ブルーメCEOが「中国は技術革新や競争、需要変化の面で特異な市場であり、自動車業界のジムのような存在」と語ったことを紹介した。

さらに、「中国ではスマート化や電動化が進み、多くの技術が初めて投入されている。半導体では量産までの期間が短縮され、製品価格も大幅に低下している上、車載ディスプレー分野でも高い世界シェアを持つことから各国の注目度も高い」と言及。業界関係者の言葉として、「かつては中国メーカーが海外に技術を報告する形だったが、現在は海外企業が中国の展示を見に来るようになった」と伝えている。

(翻訳・編集/北田)

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