「今年の春節(旧正月、今年は2月17日)に合わせた連休期間(2月15日~2月23日)には、両親と一緒に3人でハンドメイドマーケットに出店し、1日の売上高が合計約1600元(約3万6800円)になった」。22日、江蘇省で3Dプリンタービジネスを立ち上げた95後(1995~99年生まれ)の沈三妹さん(仮名)はこのように話した上で、「材料費、出店の経費、人件費を差し引いて、少ない日は数百元、多い日は1日に1000元(約2万3000円)ほどのもうけになる」と明かした。

SNS上では最近、若者が価格1000元クラスのデスクトップ型3Dプリンターを活用し、1カ月で1万元(約23万円)以上稼いだ経験を共有するコンテンツを数多く目にする。

3Dプリンターを使用したビジネスには主に、▽玩具を大量にプリントしてオンラインまたはハンドメイドマーケットに出店して販売する▽オーダー注文を受け、デザイン料と材料費を受け取る▽OEM(相手先ブランド製造)業者として大規模に注文に応じる――という三つの方法がある。

シンガポールで副業として3Dプリンタービジネスに従事する80後(1980年代生まれ)の締賛さん(仮名)は、半年前に設備を購入してビジネスを始めたという。

締賛さんは、「3Dプリンター設備を購入してシンガポールまで運ぶのに全部で1000ドル余りかかり、それに消耗品や雑費も合わせると、初期コストが1万元以上かかった。現在の1カ月の収入は、消耗品などのランニングコストはまかなえるほどにはなったが、利益については率直に言ってまだ初期コストを回収している段階だ」と話す。

締賛さんがネットで注文を受けているのとは異なり、前出の沈三妹さんは主に祝日や休日のハンドメイドマーケットに出店している。

沈三妹さんは、「うちは基本的に個別の細かい注文は受けない。手がけるのは主にオフラインのハンドメイドマーケットなどで販売する完成品で、毎週金・土・日に出店している」と説明した。

設備投資について見ると、沈三妹さんは3Dプリンター2台を導入するのに約3500元(約8万円)かかった。もう一つの主要コストは消耗品で、これまでにフィラメントを約100ロール使用し、1ロール40元の平均価格で計算すると、材料費コストは累計4000元(約9万2000円)になる。電気代はほとんど問題にならない程度で、2台あるプリンターをフル稼働しても、1日に2.2元(約50円)しかかからないという。

締賛さんは、「個人でプリンター1~2台で1カ月の売り上げが1万元を超えるという人は少数で、一般的には月に3000元から4000元の売り上げというのがよくあるケースだ。

3Dプリンターで月に5万~6万元稼ぐのは主に『農場主』だ」と話した。業界では、「農場主」は複数の3Dプリンター設備を稼働させて大量生産を行うOEM(相手先ブランド製造)経営者を指す。

沈三妹さんは忙しくて手が回らない時に「農場主」に注文を回し、複雑なモデルのデザインをアウトソーシングするという。

浙江省杭州市の3Dプリンター農場主で95後の小Kさん(仮名)は、「プリンターが稼働している時はお金を稼いでいる時。小ロット短納期のビジネスモデルは、従来のOEMよりさらにフレキシブルだ」と話した。

2025年10月、小Kさんは友人数人と一緒に3Dプリンター700台を相次いで導入し、「3Dプリンター農場」を開設した。主に装飾品、玩具、部品を作っている。「うちに来る注文は貿易企業と地元企業のためのOEMが中心で、設備の稼働率は約80%を維持している。注文が多い時は、700台が同時に昼も夜もなく稼働し続け、1カ月の純利益が10万元(約230万円)ほどになる」と話す。

3Dプリンターメーカー・創想三維の市場責任者の巨錚さんによると、大量に設備を購入してOEM対応の小ロット生産を手がける「3Dプリンター農場主」は、ここ2年間で著しく増加しているという。

巨さんは「その背後にある核心駆動力は技術の成熟、そして技術の普及だ。速度、精度、材料の兼用性の点でビジネスとして成立するレベルに達するようになれば、コンシューマー向け3Dプリンターは小規模起業をするときの新たなインフラになる」との見方を示した。

巨さんは「人工知能(AI)がモジュール作製のハードルを引き下げ、スマートハードウェアが操作のハードルを引き下げるのに伴い、将来は3Dプリンター出力サービス店が現在のコピー・プリントサービス店のように普及するだろう」と予測した。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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