記事はまず、戦後「西洋文明のシステムに巻き込まれた後の中国」は、植民地となったインドや、国がばらばらになったオスマン帝国などの国と比べるとまだましではあったが、日本と比べると完全に失敗だったと主張。日本は世界的に見れば僻地で、資源、人口、経済などいずれを取っても不利な状況下で「奇跡的な台頭」を見せ、明治維新によって極めて短時間で一流の国になったと説明している。
では、この「成功と失敗」の違いはどこにあるのだろうか。当時の清には日本の黒船よりも早く英国艦隊が来ており、日中間の「国力や優秀さには大差なかった」にもかかわらず、全く別の道を歩んだ。記事はこれを「政治システムの違い」にあるとしている。日本は鎌倉幕府から徳川幕府まで、およそ700年間封建国家という「特殊な政治体制」を取ってきた。
これは、中国と比べると遅れたシステムで、国としての思想が固まっていなかったと記事は分析。このように遅れていた日本には、かつて中国から多くを学んだように「良いものは取り入れる」柔軟性があり、西洋文化を学ぶ土台となっていたとしている。そのおかげで、領主に忠誠を誓う封建社会から、天皇に忠誠を誓う帝国社会に移行するだけで済んだのだという。この点、中国は政治が完成されていたのが裏目となり、変化できなかったと分析。つまり、「日本の特殊な遅れと中国の特殊な先進さ」がこの二国を分けたということのようで、記事は何気に中国の偉大さをほのめかしている。
記事の主張する明治維新成功の理由はともかく、当時は列強が日本を植民地化しようと狙っていたのを日本はうまく回避し、急速な近代化を遂げたことはもはや「奇跡」と言っても過言ではないだろう。それゆえに、当時半植民地化していった中国からすると、明治維新に対する興味は尽きないのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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