◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 東京ドームへ取材に向かう時、いつも思い出す。「世の中のルールは守らなくちゃダメだぞ。

いつ、どこで、誰が見てるか分からないからな」。巨人元監督・高橋由伸さんの言葉だ。

 最寄りの水道橋駅に到着し、西口を出ると、約6メートルほどの信号機付き横断歩道がある。赤信号が長く感じ、時間に焦ってる時は葛藤する。そこで由伸氏の顔が浮かぶ。「お前もユーチューバーとして顔を出してるんだから、今までと同じじゃダメなんだぞ」。良かれ悪かれ、SNSの影響力を知る元監督ならではの、重みのある言葉だ。

 本紙公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」を開設して3年。こわもてなオッサンでも握手、写真どころかサインまで求められる。「プロ野球選手ってこんな感じか」なんて、内心スター気取りの自分が怖すぎる。すっかり演じる恥ずかしさも消えた。

 2月の宮崎キャンプでは、市内のサウナに入っていたら2列後ろから小声が聞こえた。

「あいつ報知チャンネルの水井だよ。意外に腹出てるな」。ヒソヒソ話が悪口なのは分かった。その日以降、変なことを書かれていないか、コメント欄を気にするようになった。

 超がつく有名人の由伸さんは飲食店のカウンターに平然と座る。人目についても「別に悪いことしてないんだからいいだろ」と気にしない。これが重要。SNS最先端の現代、スターは脚光を浴び、道を外れれば非難される。難しい時代に感じるが、実は単純だ。世の中のルールさえ守っていれば気にすることはない。(報知プロ野球チャンネル・水井基博)

 ◆水井 基博(みずい・もとひろ) 沖縄生まれ。巨人取材歴19年の記者ユーチューバー。

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