中国メディアの三連生活週刊は8日、「大規模閉店、注文50%減、中国人が旅行会社を見捨てつつある」とする記事を配信した。

記事はまず、中国では7月に前年同月比18.7%増の延べ12億3000万人が国内旅行し、国内旅行総収入が9200億元(約21兆1600億円)を突破して旅行者数と総収入が共にこの5年で最高を更新したことを紹介した。

その上で、高速鉄道の駅は人であふれかえり、観光地も肩が触れ合うほどの混雑ぶりを見せる中、旅行業界全体ではこの活況な市場の恩恵を十分に享受できていないようだと指摘。「民泊の運営者は観光客がホテルを選んでいると嘆き、ホテル側は旅行者がキャンピングカーで寝泊まりしていると不満を漏らしている。家族やグループでの旅行が急増し、本来なら巨額の利益を上げているはずの旅行会社が次々と閉鎖に追い込まれ、市場には奇妙なほどに断片化した空気が漂っている」と伝えた。

記事によると、今年上半期の特別是正キャンペーンの中、全国で2400超の旅行会社の事業許可が法に基づき取り消し、剥奪、または無効化された。その多くがペーパーカンパニーや赤字の店舗だ。業界の調査によると、事業者の8割超で夏の予約件数が前年同期比30%~50%も減少した。閉鎖の波は小規模な店舗にとどまらない。フランチャイズ運営企業や老舗の地元旅行会社から、業界屈指の旅行関連企業に至るまで、あらゆる領域で経営難の兆候が顕著に現れているという。

記事は、その背景には「旅行者の世代間の価値観の違いと旅行業界内部の構造的変化」があると指摘。「旅行者はこれまで、入手困難な列車の切符を確保したり、団体割引運賃での航空券やホテルを予約したりするために、旅行会社を頼りにしていた。旅行会社は、情報の非対称性や調達における価格差を活用することで、旅行産業のバリューチェーンにおいて極めて重要な役割を担っていた。しかし今や、旅行のあり方が劇的に変化している。

各種旅行プラットフォームの登場により、チケットや宿泊施設の予約手続きが簡素化され、航空券、ホテル、観光スポットの料金が透明化されたことで、旅行者はいつでも自由に予約を行えるようになった。国内の高速鉄道網も整備され、まるで近距離の公共交通機関のような頻度と利便性で運行されている。予約や乗り換えに伴う大きな障壁が取り除かれた結果、省をまたぐ移動も、駅に行ってすぐに乗車できる手軽なものとなっている」と伝えた。

記事によると、旅行会社の収益は、情報や資源の非対称性に根本的に依存してきた。こうした格差が縮小するにつれ、手数料収入やパッケージ商品への価格上乗せによる利益などに頼る事業の利益率は著しく低下している。かつては8%~10%に達していた航空券の販売手数料は今や3%未満にまで急落し、手数料ゼロの路線も珍しくない。中小規模の旅行会社が利用できるホテルとの交渉レートは、個人旅行者がオンラインで予約できる一般価格よりも高くなるケースさえ見受けられる。価格の透明性が激しい価格競争を招き、利益率は極限まで圧迫されている。かつて実店舗型の旅行会社は、自然な来店客によって顧客を獲得していた。しかし今や、旅行者の意思決定は主にオンラインで行われている。

記事は「旅行会社の衰退は、旅行者の旅行経験の豊富化や意識の変化とも関係している」とし、「この夏、人々が昔ながらの観光名所に大挙して押し寄せることはほとんどない。その代わりに、混雑する有名な観光地を避けてあえて無名な地方や穴場の自然豊かな場所へ行くリバースツーリズムが盛んになっている。

消費者の経験値が高まり、あらゆる情報にアクセスできる環境がプラットフォームによって整うにつれ、旅行会社が生き残る余地は狭まりつつある。これこそが、旅行会社が直面せざるを得ない、より広範な事業環境なのだ」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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