2026年8月31日、シンガポール紙・聯合早報は、中国政府が発表した不動産市場の新政策によって30年以上続いてきた「未完成物件の事前販売制度」が転換点を迎え、市場構造の抜本的な転換が進んでいると報じた。
記事は、中国住宅都市農村建設部や中国人民銀行などの関連部門が先週末に発表した一連の政策パッケージを紹介。
そして、販売面では「見たままを購入できる」安心感を消費者に提供するとともに、事前販売を継続する場合でも建物の主要構造の完成を必須条件とし、手付金やローンなどの全資金を引渡・検査完了まで専用口座で凍結管理することで、資金流用や工事中断による「未完成物件」の発生リスクを根本から断つ仕組みが導入されたと説明した。
また、金融・ローン面においては、個人住宅ローンの最長返済期間が従来の30年から40年へと延長された点に言及。北京で一般的な金利3.05%のローンで200万元(約4760万円)を借り入れた場合、月々の返済額が1268元(約3万円)下がる(利息総額は約41万元増加)としたほか、物件引き渡しと同時に不動産権利証書を交付することで、権利関係のトラブルも抑制されるとした。
その一方で、現物販売への移行が不動産開発企業の資金繰りを圧迫し、自己資金力に劣る中小デベロッパーの淘汰や再編が一段と加速する見通しであると指摘。8月31日の株式市場では大手国有系を含め不動産株が全面安となったことに触れた。
記事は、今回の制度改革が業界の体質改善につながる一方で、住宅価格の下落懸念や将来の所得不安が根強い中、購入意欲が本格的に回復し市場が底を打つまでにはなお時間を要するとの見方が出ていると伝えた。(編集・翻訳/川尻)











