香港メディアの香港01はこのほど、多くのネットユーザーが、日本では楊国福麻辣湯(マーラータン)の店の前に、中国ではスシローの店の前に長蛇の列ができていることに関心を示していると紹介する記事を紹介した。楊国福麻辣湯は中国での、スシローは日本での人気チェーン店だが、長蛇の列ができることはほぼ考えられず、多くの人が面白がったり理由を考察したりしているという。

あるネットユーザーは中国のSNSである小紅書(RED)に、横浜市内の楊国福麻辣湯の店の前に長蛇の列ができていることを目撃して、とても興味深かったと投稿した。X(旧ツイッター)にも、日本の楊国福麻辣湯の店の前に100メートルもの行列ができ、服装からして並んでいるのはすべて日本人だと投稿した。

逆に、中国でスシローは絶大な人気を集めている。スシローは「新鮮な食材を使うが低価格」な店とみなされており、場合によっては「数百番待ち」になる。それでも「他の店ではなくスシローで食べたい」と、数時間も待つ人も多いという。

多くのネットユーザーが、この「国境を越えた食の乗り換えブーム」について意見を披露するようになった。まず、居住地域の日常とは違った「異国情緒を味わいたい」との気持ちが働くとの指摘があった。あるユーザーは旅行の本質を「自分が飽きた場所や飽きた食べ物を捨てて、別の場所に行って他人が飽きた場所や食べ物を体験すること」と分析した。その旅の気分を味わうために、日本では楊国福麻辣湯に、中国ではスシローに多くの人が詰めかけるのだという。

日中で「美食の応酬」、本国では普通に入店できても出先では長蛇の列―香港メディア
重慶市のスシロー

さらに、想像を膨らませるユーザーも出現した。例えば、楊国福のブランドによる「回転麻辣湯」を作ればどうだという「提案」だ。また、日本人にとって楊国福麻辣湯は「激辛中国西南煮」だとの書き込みも寄せられた。

中国では「おでん」が一般に、日本の関西地方での呼称に由来する「関東煮」の名で呼ばれる。また、麻辣湯の発祥の地は中国で「西南地方」に分類される四川だ。中国人にとって麻辣湯は、激辛であることは特徴ではあるが、日本人にとっての「おでん(関東煮)」のようにありふれた「西南煮」とでもいうべき食べ物であり、日本人は中国人の日常食である麻辣湯に吸引されているとの指摘だ。
日中で「美食の応酬」、本国では普通に入店できても出先では長蛇の列―香港メディア
横浜市の楊國福麻辣湯

また、「この種のチェーンブランドは発祥の地では必ずしもトップレベルの水準ではないかもしれないが、どれも非常に便利だ」と総括し、2つのブランドの発祥の地と海外における位置づけは全く異なると指摘する投稿もあった。また、最近の若い旅行者は「ミシュランレストラン」をやみくもに追求することをせず、旅先の「日常の美食」を発掘することに熱中していることも、楊国福麻辣湯の日本での人気やスシローの中国での人気に関係しているとの分析も寄せられた。(翻訳・編集/如月隼人)

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