中国メディアの観察者はこのほど、中国で建造された非大気依存推進(AIP)のハンゴール級潜水艦がパキスタンに引き渡されたことを紹介する記事を配信した。
海南省三亜で行われた引き渡し式典には、ザルダリ大統領をはじめとするパキスタンの軍・政府の高官が出席した。ザルダリ大統領は演説で、「ハンゴール級の就役はパキスタン海軍の現代化プロセスにおける歴史の節目であり、強力かつ均衡の取れた、信頼できる防衛態勢を維持するというパキスタンの決意を示すものだ。パキスタンは主権を守り、海洋権益を保護し、経済の生命線の安全を確保する能力を完全に備えている」と述べた。
パキスタン海軍のアシュラフ参謀長は、「重要な海上ルートの遮断が世界の貿易とエネルギー安全保障をますます脅かしている現在、技術面で進んだ海軍は、安定したルールに基づく海の秩序を維持するために不可欠だ。先進的なセンサーや最先端の兵器であるAIP技術を搭載したハンゴール級潜水艦こそが、これらの秩序と安定を維持する鍵となる。このような潜水艦は侵略を抑止する潜在力として、アラビア海からインド洋地域に至る重要な海上交通路の安全を確保する上で中核的な役割を果たす」と表明した。
中国国防部の蒋斌報道官はSNSの公式アカウントを通じて、パキスタンへのハンゴール級潜水艦の提供について、「中国とパキスタンの全天候型戦略的協力パートナーシップの生き生きとした表れだ」「両軍は長年にわたり肝胆相照らし、見守り助け合い、戦略的意思疎通、合同演習と訓練、人員育成、装備技術などの分野での協力で多くの成果を上げてきた」「中国とパキスタン両軍は引き続き戦略的相互信頼を強固にし、各分野の実務協力を深め、より緊密な中国・パキスタン運命共同体を構築し、世界の平和と発展を促進することに貢献していく」などと説明した。
ハンゴール級潜水艦は、中国の039B型通常動力潜水艦をベースに作られたAIP潜水艦で中国では麒麟級とも呼ばれている。古くから使われてきた通常動力潜水艦はディーゼルエンジンを動力源とし、潜航時には鉛蓄電池からの電力を用いる。そのため潜航時間の制限が大きく、現在でも最大で3日から4日間とされる。もちろん急速移動すれば電池の消耗が激しいので潜航時間は大きく短縮される。
潜水艦のAIPにはいくつかの方式があるが、液体酸素を用いるなどで、潜航継続時間を14日から最大で28日程度まで延ばすことができるとされる。
また、世界には潜水艦にリチウムイオン電池を使う流れがある。日本の場合、そうりゅう型で10番艦までAIPを用い、同型の11番艦と12番艦ではAIPを廃止してリチウムイオン電池による水中駆動を採用した。次のたいげい型でもリチウムイオン電池方式を採用した。AIPは出力が小さいので水中で高速移動することができない。リチウムイオン電池による駆動の場合、潜航継続時間は最大で21日程度とやや短いとされるが、大電力の放出が可能なので水中での高速移動に対応できる。(翻訳・編集/如月隼人)
Crisp shots of Pakistan Navy's lead boat of the Hangor-class submarine recently launched in Sanya, PRC Hainan Island, visiting Kota Kinabalu Naval Base Jetty in Sabah, eastern Malaysia while en route back home. More images here: https://t.co/ygvSLU5tcM pic.twitter.com/vaETWJFjaf
— Collin Koh (@CollinSLKoh) May 9, 2026











