香港経済日報の記事は、こう始まった。「中国のものは爆発するんだ!」――。
11月30日のことだ。香港黄大仙区内の集合住宅で11月30日未明、中国製の電動キックスケーターが爆発した。香港経済日報は「香港でだけではない」として、英国や米国でも中国製電動キックスケーターの爆発が問題になっていると紹介した。

 香港の黄大仙区内で爆発したキックスケーターの持ち主は女性だった。午前2時ごろ、室内で充電器につないだ。午前4時ごろ、突然「ボン!」と音がした。キックスケーターが煙を吹きだしていた。「電池が爆発した」と思い、電源を抜いて家族を外に逃がし、消防に通報した。

 火はすぐに消し止められたが、周辺は飛び散った破片でめちゃくちゃになった。キックスケーターは最近になり深センで買ってきたもので、1回しか使っていなかった。女性によると、家電はすべて日本製を使っている。電動キックスケーターは日本製のものがなかったので中国製品を買った。
「中国のものは爆発するんだ」と思い知らされて後悔したという。

 女性は「電動キックスケーターを買う際には、よくよく考えてください」と、香港市民に訴えた。同爆発で死傷者は出なかった。

 香港経済日報は、黄大仙区内で発生した中国製キックスケーターの爆発は「個別の事件ではない」と紹介。米国では、インターネット通販で買った中国製キックスケーターが、使い始めて3日後に爆発した。3日目に、使いはじめて30メートルも走らないうちに爆発して火を吹いた。

 持ち主の青年はキックスケーターが燃えて行く様子を携帯電話で撮影して公開した。その他にも、米国内における電動キックスケーターの爆発事例があるという。

 英国でも、電動キックスケーターの爆発事故が発生している。英国当局は10月から、輸入品の電動キックスケーターの検査を強化。ほとんどすべてが中国製で、検査した1万7000台のうち1万5000台が「安全性に問題」として、販売禁止となった。

 英国当局は、これからクリスマスの季節になり、電動キックスケーターはプレゼント品として人気が出ているとして、安全問題で憂慮しているという。
(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF。キックスクーター、電動ではないタイプ)


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