新型コロナウイルスの影響により、日本を訪れる中国人観光客の足が途絶えてから半年以上が経過した。中国人観光客の姿が消えた日本一の繁華街、銀座の街は閑散とした印象が否めない。
大型バスが次々と道路に止まり、両手に持ちきれないほどの紙袋をぶら下げた中国人観光客であふれ返っていた光景が、もはや大昔の出来事のように思えてしまう。

 中国メディア・人民網は21日、中国人観光客に人気のあった銀座の街で閉店や退去の波が押し寄せており、厳しい状況を迎えているとする記事を掲載した。

 記事は、今月発表された最新の統計で、今年9月末現在の銀座の空室率が2.6%に達し、6月末より0.9ポイント上昇したと紹介。実際にメインストリートである中央通りを歩いてみると、一等地に構えていた店舗がすでに閉店しており、入り口には「17年間ありがとうございました」と書かれた張り紙が掲示されていたと伝えた。

 また、ある飲食店ではビルのオーナーに家賃の値下げ交渉を行ったものの結局折り合いがつかず、閉店、撤退を余儀なくされたとし、今年に入って銀座では同様のケースが多く見られるようになったとしている。

 その上で、新型コロナウイルスの影響により、銀座では著名ブランドの撤退、老舗ショップの閉店、ランドマークビルの持ち主交代、デパートの業績大幅減といった状況が起きており、これまで華やか、賑やかであり続けた銀座にもの寂しさが漂うようになったと伝えた。

 そして、日本の関連業界からは、銀座のような高級ショップ市場の回復には相当な時間がかかるとの分析が出ていると紹介。これまで日本の商業者にとって銀座に店を構えることは憧れであり名誉なことと考えられてきたものの、「銀座で店を借りれば、その地理的な強みだけでお金が儲かる時代はすでに過ぎ去った」との見方が生まれつつあると紹介した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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