◆JERAセ・リーグ 巨人1―11広島(28日・東京ドーム)

 この日一番の盛り上がりだった。吉川尚輝内野手(31)は大歓声に包まれながら、小走りで三塁へ向かった。

「三塁というのもあったので、すごく緊張しました」。6回の守備から途中出場。三塁での出場は24日の中日との2軍戦(ナゴヤ)以来2回目で1軍の公式戦では初めて。昨秋の両股関節の手術から復活し、26日のDeNA戦(横浜)で今季初の1軍昇格。昨年9月10日の広島戦以来、230日ぶりの東京D。今季初の本拠地での出場は明るい兆しとなった。

 ベンチでは坂本、吉川内野守備兼走塁コーチに三塁守備について聞きながら過ごした。9回2死、初めての守備機会。持丸のややバウンドの高いゴロを処理し一塁に送球するも、記録は内野安打。悔しそうな表情だったが、持ち前の強肩を生かした力強い送球を見せた。

 不動の遊撃手・泉口が離脱中の現在、一、三塁を守るのは坂本、ダルベック、増田陸、門脇。堅守の吉川が二塁だけでなく三塁も守れれば、内野の起用法の幅が広がる。

橋上オフェンスチーフコーチは「小浜とか浦田も頑張ってくれているので、泉口や吉川が戻ってきたからすぐ控えにというのは監督もしたくないでしょうから。バリエーション的にみんなを生かせる方法の一環として吉川(の)三塁も視野に入っている」とコメントした。

 6回1死の第1打席では投手のグラブをはじく痛烈なゴロを放った。相手二塁手・菊池の好プレーに阻まれたが、状態の良さを感じさせた。第2打席では四球を選び、復帰後初出塁をマーク。「自分のことよりチームが勝てるように。そう思いながら明日以降やっていきたい」。欠かせないスターが、ここから状態を上げていく。(臼井 恭香)

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